この記事は2025年4月15日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Czintos Ödön/stock.adobe.com)

2025年4月15日(火)の午後12時時点に現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

今週は米ドル/円の下落がどこまでかを探る週となりそうだ。米国の現在の日本へのスタンスは「日銀の利上げの正常化が遅れている」、「もっと金利を引き上げろ」、「円安・ドル高はダメ」というもの。

こうしたスタンスでベッセント米財務長官が日本と交渉すると思うので、米ドル/円で150円や160円に向かうようなドル高方向の話は出てこないと思う。次の日米の貿易交渉についても、現状日本が対米黒字、米国が対日赤字である事実を変えるための話を出してくると思われる。

しかしながら、日本が買える米国製品といえば、アラスカの天然ガスや食料品、米国債くらいしかない。そうした中、日本側が少しでも米国に貢献するスタンスを見せないと交渉は難しいだろう。

為替に関して米国は140円でも円安だと考えていると思うので、おそらく130円台まで下落することになるのではないだろうか。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは、140.30~146.00円。

目先のサポートは142.07円だが、これが割れると141.70円、次が140.30円辺りまでサポートがない。よって方向的にはドル売り。

また、米国の景気の鈍化や雇用の悪化等で米金利は下がり、日本は利上げを迫られていることで日米の金利差は縮小方向でドル安だろう。

よってスタンスとしては戻り売り継続。144円台後半や145円近辺を売りのターゲットにして140円前半を利食いのターゲットにしたい。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。