中国、英国、EUが2015年の日本経済を翻弄する?
不安要素は多いものの全体的に底堅く、横ばいもしくは上向きとなる予測が多く見られる日本経済だが、ここでは敢えて逆のシナリオを紹介したい。
ロイター通信の『逆張り予想』では、中国やユーロ圏経済見通しに対するユニークな予測が展開されている。ここで示されているファクターが経済に与える影響を考えてみよう。
やはりここでも鍵を握っているのは、中国だ。経済成長が急激に鈍化し、不良債権の増大が金融危機を引き起こし、世界的な金融不安を招くというシナリオがある。中国経済に対する楽観論と悲観論が混在しているのは、拡大を続ける中国経済に対する世界の期待と不安が複雑に入り組んでいることが透けて見える。
次に、英国やEUなどヨーロッパからの影響にも注目したい。
ユーロ圏が長らく続いた危機や不振から脱却し、再び成長軌道に乗るという見方を示している。若干現実との乖離が感じられる内容ではあるが、EUは長く続いた金融危機を克服する努力を怠ってはおらず、その取り組みが投資家に信認されるというシナリオには現実味がある。
同じくヨーロッパの英国には、不安要素がある。先日は辛うじて否決されたスコットランドの独立問題だが、独立派が諦めたわけではなく、今後も政治的な勢力の拡大によってチャレンジする可能性は十分にある。先日の選挙が実施されただけで英ポンドが下落したことを考えると、再び英国への投資マインドに冷や水を浴びせることになるのは間違いないだろう。
2015年の日本経済も緩やかな回復基調
企業関係者が円安を懸念材料として2015年の経済を楽観視していない一方で、全体的には経済の底堅さ、景気の緩やかな回復基調というのはコンセンサスになっている。このシナリオを脅かすリスク要因として多くの声で見られるのがアベノミクスの失速と、中国経済からの悪影響である。
この構図は2014年から続くもので、2015年の日本経済はその延長線上から大きく外れることなく推移すると見て良さそうだ。
(ZUU online)
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