顧客満足度
(写真=Thinkstock/Getty Images)

1990年代後半に急激にクローズアップされたCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)。サービスの立ち上がり時期からはすでに、20年近い歳月が経過しようとしている。

もともとCRMという言葉は学術用語であったが、米国のITバブルに乗って、ERPと同様に先進的な大手企業を中心として、まとまった予算を使って導入が進められた。しかし残念ながら初期に導入した企業のほとんどが、その費用対効果について納得のいく成果を得られないまま、今日に至っている。

顧客との関係を維持することは、きわめて重要であるという点についてはほとんどの企業が認めるところだが、なぜ簡単に成果を出すことができないのか?

あらためて、失敗するCRMと成功するCRMを考えてみる。 第一回 では、普及初期の蹉跌について、また 第二回 では、現在においてどのようにCRMに向き合うべきか解説する。


売上げ増に直結しなかったコンタクトセンター

2000年代初頭はリアルビジネスとネットビジネスの顧客接点の統合にCRMのコンタクトセンター・ソリューションなどが利用され、その導入が進んだが、十分ではなかった。それは顧客にとっては、あって当たり前のホスピタリティであり、その導入だけで顧客との関係が改善し、売上げが上がるといった成果は出なかったのが実情だからだ。かつては、あちらこちらで言及された「One to Oneマーケティング」といった言葉もすっかり聞かれなくなったとおり、顧客にプライオリティをつけずに漫然と平板な対応をしていても、売上げには寄与しないことを多くの企業が認識するまでになった。


明確な成果を得たのはロイヤルカスタマーをしっかり認識した企業

2008年以降はコンタクトセンターのフレームワークがコモディティ化し、その多くがクラウドで提供されるようになったことから、初期投資に大きな費用がかからなくなった。しかも、各企業が売上げ向上につながるロイヤルカスタマーが誰なのかを導入当初から意識していったことで、CRMを効果的に運用できるようになってきている。上位2割の顧客が利益の8割をもたらすという「パレートの法則」は消費財ビジネスではほとんどの業態に当てはまるものであり、こうした上位の顧客を明確に意識してCRMを導入し、対応する企業に成功例が増え始めているのだ。

またビッグデータを利用して、自社に必要な顧客のセグメンテーションと既存客のフィルタリングを行う企業もCRMを売上げにつなげることができている。つまり、獲得顧客に関する明確な戦略目標を掲げ、担当部門だけではなく全社で対応していくことがCRMを利用した利益向上に成功する大きな要素なのだ。(ZUU online 編集部)

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