保険ショップ・独立系FP加入者の加入商品・保障額・保険料
(1)保険ショップ・独立系FP加入者の加入商品
保険ショップ・独立系FPからの加入者が加入した保険商品種類について、加入者全体と比較すると、全体では「第三分野」が45.8%で最も多く、「死亡保障」(34.3%)が続くのに対し、保険ショップ・独立系FPでは「第三分野」が50.9%、56.5%といずれも半数を超えて高くなっている〔図表4〕。
一方、「死亡保障」(38.6%、32.3%)では全体(34.3%)との差異はみられず、全体ではいずれも1割前後を占める「貯蓄」や「個人年金」は、保険ショップ・独立系FPではそれぞれ5~6%程度とわずかながら低くなっている。
両チャネル間の比較では、独立系FPで「第三分野」が56.5%と保険ショップ(50.9%)よりも高く、逆に保険ショップでは「死亡保障」が38.6%と独立系FP(32.3%)よりも高い。
これらの結果は、ニーズ顕在型の第三分野商品が両チャネルの利用の契機となっている可能性を示すとともに、先にみた保険ショップ・独立系FPの利用者が、家族形成期にある若年層や、死亡保障ニーズが高い既婚子あり層で高くなっていたこととも符合するようにも思われる。
(2)保険ショップ・独立系FP加入者の保障額
さらに、第三分野、死亡保障の加入者についてそれぞれ保障額の平均をみると、第三分野の入院給付金日額は、「第三分野計」が平均6,476円となっているのに対し、「保険ショップ」では平均6,893円とわずかながら高くなっている〔図表5〕。
死亡保険金額でも同様に、「保険ショップ」では平均1,447万円と全体(1,196万円)に比べ高く、「独立系FP」では1,029万円とやや低くなっている。
(3)保険ショップ・独立系FP加入者の年間支払保険料
次に年間支払保険料について分布をみると、第三分野全体では「12,000~36,000円以下」から「60,000~120,000円以下」がいずれも2割台となっているのに対し、保険ショップ・独立系FPではいずれも「36,000~60,000円以下」が3分の1(34.5%、32.9%)を占めて高く、「12,000~36,000円以下」は1割台(13.8%、12.9%)と低くなっている〔図表6〕。
一方、死亡保障では、保険ショップ・独立系FPの加入者は「36,000~60,000円以下」が1割台(13.6%、15.0%)と、全体(8.7%)に比べ高くなっている。保険ショップと独立系FPとの対比では、第三分野、死亡保障ともに「60,000~120,000円以下」で保険ショップが独立系FPに比べ高く、独立系FPは死亡保障の「120,000~240,000円以下」、「240,000円以上」で保険ショップに比べ高くなっている。
このように、保険ショップからの加入者は、加入者全体に比べ第三分野、死亡保障ともに保障額がやや高く、第三分野では保険料も高くなっているのに対し、独立系FPからの加入者では、第三分野、死亡保障ともに保障額は全体とほぼ同水準となっているものの、50歳代の利用者も多くなっていたことが影響しているためか、保険料では死亡保障で全体および保険ショップに比べやや高くなっていることがわかる。