がん保険の種類

・期間による分類

がん保険の期間による分類として、①定期保険と②終身保険がある。定期保険は、たとえば、30歳から70歳までの期間について保障するという保険である。終身保険とは、死亡するまで一生涯保障が続くタイプの保険だ。定期保険がいわゆる掛け捨て保険であるのに対し、終身保険は貯蓄性があり途中解約した場合、解約返戻金がある。ただ、終身保険は保険料が高い。

・保障内容による分類

がん保険の保障内容による分類としては、①入院給付金型、②実損填補型、③診断給付型、④収入保障型などがある。

①入院給付型は、入院1日に対して1万円が支払われるといった保険である。入院給付金額をベースに診断一時金、手術給付金、通院給付金の額が決められる。最も一般的ながん保険であり、種類が多いのが特徴である。

入院給付金の日額については、医療保険または、死亡保険の特約で付加している入院給付金の額がいくらなのかを確認し、がん保険はその不足分を補う範囲で金額を検討する。具体的には、医療保険の入院給付金が5000円の場合であれば、がん保険の入院給付金は5000円から1万円程度は必要になるだろう。

②実損填補型は、実際にかかった費用を保障する保険である。たとえば、健康保険での3割負担を超えた部分の費用や自由診療にかかる費用などを保障する。

③診断給付型は、がんと診断された場合に一時金が支払われる保険である。がんと診断された場合にいくら支払われるのか注目してしまいがちであるが、がんは転移したり、再発したりすることも多いので、その場合でも再度受け取れるのか、また、何回まで受け取れるか確認しておくことが重要である。

④収入保障保険は、がん治療を行うために就労できなくなった場合、その収入を補う保険である。


加入時の注意点

一般的ながん保険では、「診断給付金」、「手術給付金」、「入金給付金」までがセットになっているが、「通院給付金」だけは付いていないものがある。最近は、通院でのがん治療も多くなってきているので、通院給付金が付いている商品を選ぶか、特約で付加したほうがよい。また、通院給付期間には制限があるのが一般なので、保険料とのバランスを見ながらできるだけ長期間支払われるタイプの保険に加入するとよい。

なお、がん保険は、90日間の支払猶予期間があるので、加入してすぐがんになっても給付は受けられない。したがって、がんが疑われるからと、あわてて加入しても給付金が受け取れない場合もあるので注意が必要である。

最後に、がん保険といっても、「上皮内がん」については保険給付の対象外とするものが多い。「上皮内がん」はがんが粘膜層にとどまっているもののことで、完治する可能性が高いのである。上皮内がんも「がん」であることに違いはないので、これが保障の対象になっているがん保険を選択するとよい。 (ZUU online 編集部)

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