ETF,ランキング
(写真=Thinkstock/Getty Images)

2007年の金融商品取引法の施行により外国籍ファンドなど多様な商品の取扱いが可能になったことから、東証上場のETF(Exchange Trade Funds:指数連動型投資信託)が大幅に増えている。2007年の上場銘柄数は18本に過ぎなかったが2015年には195本まで増加している。今ではTOPIX/日経平均レバレッジ型やREIT、外国株式、外国債券、商品に連動するものなど多様なETFが上場しており、多くの投資家の資金を集めている。

売買代金ランキング第1位は「日経平均レバレッジ型」

JPX(日本取引所グループ)が公表した2015年12月中の東証EFT売買代金ランキングをみると、NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 <1570> が第2位の10倍超となる3兆3947億円でトップだった。日経平均株価は過去3年間で1万395円から1万9033円まで上昇した。2倍のレバレッジを掛けて運用するこのファンドの同期間の騰落率はプラス193.20%と大幅に上昇している。12月の月間値上がり率も第6位だ。

第2位は日経平均ブル2倍上場投信 <1579> の3086億円だ。これも日経平均株価に2倍のレバレッジをかけて運用するタイプだ。12月の月間値上がり率でも第7位に着けている。第3位の日経225連動型上場投資信託 <1321>、第5位のTOPIX連動型上場投資信託 <1306> も相場全体の上昇を期待して運用するファンドだ。売買代金上位5銘柄の中では、第4位のNEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信 <1357> のみが相場下落時に利益が上がる仕組みだ。

上位20銘柄のうち日本株指数(市場別)型とレバレッジ型は合わせて12銘柄だ。アベノミクスの成果をある程度評価し、「日本経済全体を買う」というスタンスを示す投資家が主流を占めた結果だと考えられる。

もっともインバース型も上位20銘柄に5つ入った。いずれもマイナス2倍のレバレッジをかけるもので相場下落に備えた動きも広まってきている。7月はインバース型が2銘柄しかランクインしていなかったことを踏まえると、日経平均株価が一進一退を繰り返す中でアベノミクスの限界を感じる投資家が増加しつつあるとも言えるだろう。

【東証EFT売買代金ランキング(2015年12月中)】

1、NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信:3兆3947億円
2、日経平均ブル2倍上場投信:3086億円
3、日経225連動型上場投資信託:1914億円
4、NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信:1384億円
5、TOPIX連動型上場投資信託:1250億円

ETF売買代金増加率ランキング第1位は

次に売買代金増加率をみてみよう。2015年12月中の東証EFT売買代金増加率ランキングの第1位はダイワ上場投信TOPIX Ex-Financials <1585> だった。第3位NZAM 上場投信 TOPIX Ex-Financials <1598> 、第5位上場インデックスファンドTOPIX EX-Financials <1586> と合わせ、金融業を除く全業種を対象とするTOPIX Ex-Financials型が上位10銘柄のうち3銘柄を占めている。

金融業は足許の株価低迷が目立っている。2016年1月22日時点で3カ月前、6カ月前の株価と比較すると、証券業マイナス17.00%、マイナス20.86%、その他金融業マイナス12.28%、マイナス22.23%、保険業マイナス13.67%、マイナス24.27%、銀行業マイナス16.16%、26.76%となっている。この間のTOPIXの変動幅がマイナス9.49%、マイナス16.99%であることを踏まえると金融銘柄を外したETFの人気が高まることもうなずける。

第2位はダイワ上場投信-東証電気機器株価指数 <1610> だ。業種別ファンドは上位10銘柄にもう1つ入っている。一方、市場全体の上昇を期待する日本株指数(市場別)型は第4位にDIAM ETF トピックス <1473> がランクインしているのみだ。

12月の日経平均株価は1日に2万12円で引けた後、1万8000円~1万9000円台で推移した。こうした中で特色のある投資を指向する動きが強まったとみられ、外国株指数型、商品型、REIT型など多様な商品がトップ10入りした。

【東証EFT売買代金増加率ランキング(2015年12月中)】

1、ダイワ上場投信・TOPIX Ex-Financials:233242.6%
2、ダイワ上場投信-東証電気機器株価指数:7976.0%
3、NZAM 上場投信 TOPIX Ex-Financials:2657.8%
4、DIAM ETFトピックス:1465.3%
5、上場インデックスファンド TOPIX Ex-Financials:1228.9%

2016年はTOPIX/日経平均株価の下落に強い銘柄が有望か

2016年に入り株式相場は徐々に下落している。1月21日の日経平均株価(終値)は2015年12月1日の2万12円を20%近く下回る1万6017円だった。マクロ、ミクロの両面とも明るい材料が見当たらないため、今後は相場の下落を予想しインバース型のETFを購入する投資家が増えるのではないか。

また業種・銘柄ごとの業績格差が拡大すると予測されることから、業種やテーマを絞った日本株ETFや外国株式、商品など日本株以外の指数に連動するETFが人気を集めるとも考えられる。高い経済成長率が見込まれる新興国の株式・債券、原油・天然ガス・貴金属などの商品を連動指標とするETFの注目も高まるだろう。

WTI原油先物相場は2015年10月から4カ月足らずで約40%下落した。2014年7月には1バレル100ドルを超えていたが今では30ドル近辺まで下がっている。こうした相場動向を捉え原油先物価格の反転を予想したり、電力会社や化学メーカーなど原油安の恩恵を受ける企業の業績向上を予測したりしてETFや個別銘柄の選択を行うことも考えられる。

安易に一本調子の株価上昇を期待することは危険で、相場下落局面でも利益を期待できる投資手法や銘柄を検討することが重要だろう。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。(ZUU online 編集部)

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