(写真=PIXTA)
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おはようございます。それにしても大きな下げとなりました。本当に一方向に動き出すと大きいということで追証などへの懸念やオプションなどの動きもさらに下げを加速するということになるのでしょう。マイナス金利と言うこともかなり勘違いしている感じでもあり、黒田さんの意図していることと市場の反応が大きく違うという気もします。

中国でも人民元の切り下げで中国景気の回復につながるはずが、逆に売り材料とされたように、目先の効果や影響、そして事象ばかりを見て過剰に反応しているということでしょう。国債のマイナス利回りも単純に投機的な債券買いや買戻しで生じたことであり、預金金利の低下も本来であれば、株式投資に資金が向かうということになると思います。先行きの金融不安などが取りざたされていますが、ここは絶好の買い場と思います。

米国株が下げ渋り、為替も円高一服となり、シカゴ市場(CME)の日経平均先物も落ち着いてきているので、本日の日本市場は堅調な展開が期待されます。ただ、明日の休日もあって変則的なオプションの最終売買日と言うことでもあり、オプションに絡む思惑などで指数が振らされる場面もありそうです。主力銘柄は引き続き手仕舞い売りや見切り売りがでるかどうかということでもあり、昨日の大きな下落での「追加証拠金(追証)」に絡む売りが出る可能性もあり、戻りは鈍そうです。上値の重さが見られると休日前の手仕舞い売りに大きくおされるかもしれません。

昨日はさすがに1万6000円を意識して下げ渋りとなりましたが、夜間取引では先物があっさりと1万6000円を割り込んでおり、1万6000円の攻防となる可能性もありそうです。ただ、1万6000円を割り込んだら割り込んだで達成感の買戻しが入り、割り込まなければ割り込まないでこれもまた買戻しを急ぐ動きもありそうです。目先的には1万6000円水準を下値に1万6500円水準までの戻りを期待したいところです。

本日の投資戦略

それほど悲観的になる理由もないかと思ったのですが、思ったよりも大きな下落となりました。売りが売りを呼び、投げが投げを読んでいるということでしょう。追証なども懸念されて売り急ぐ動きもあったものと思います。さすがに1万6000円水準では底堅さも見られると思われ、「ダブルボトム」での底入れも期待されます。

「マイナス金利」に過剰反応となっているようです。預金金利の低下も大きく取りざたされていますが、0.0いくつの話でどれだけ利息に違いがあるかという感じです。逆に大きな資金を預けている人たちは若干リスクをとっても、例えばいくつかの銘柄に分散して配当利回りを取った方が定期預金などに預けているよりも良いということになるのではないかと思います。NISA(少額投資非課税制度)で120万円分、2年間の定期預金に預けるつもりで主力銘柄で高配当の銘柄をいくつか組み合わせて買っておけば大きく利益がでるのではないかと思います。


清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 <現・ アルゴナビス > 、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。 メールマガジン も配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

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