(画像=ZUU online編集部)

「貯蓄から投資へ」と資産運用のスタンスが変化する中、「積立NISA(つみたてNISA)」への注目が高まっています。しかし、積立NISA(つみたてNISA)が自分に向いているかどうかわからないという方も多いのではないでしょうか。

本記事では、積立NISA(つみたてNISA)を始めたほうがいい方や、やめたほうがいい方の特徴について解説します。損しないための注意点や、メリット・デメリットについても詳しく解説するので、本記事を読んで積立NISA(つみたてNISA)への理解を深めましょう。

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積立NISA(つみたてNISA)とは?

積立NISAとは
(画像=YukaHashimoto/stock.adobe.com)

まずは、積立NISA(つみたてNISA)の概要をおさらいしましょう。

積立NISAの概要
  • 定期的に投資する積立方式
  • 最大20年まで運用益が非課税
  • 金融庁が認めた「投資信託」のみ投資できる
  • 積立NISA(つみたてNISA)に対応している金融機関で始められる

定期的に投資する積立方式

積立NISA(つみたてNISA)とは、「毎月」「毎週」「毎日」といった頻度で定期的に積立投資を行う非課税制度のことです。定額購入法(ドル・コスト平均法)を自然に実践できるため、始めるタイミングを過度にこだわる必要はありません。

【定額購入法(ドル・コスト平均法)】

値上がり・値下がりする株式や投資信託の購入単価を下げるために定期的に一定金額ずつ買い付ける方法。購入時期を分散することで価格変動リスクを低減させる効果がある。定期的に一定額を投資すると、株価が安いときは多く、株価が高いときは少ない株数を購入することになり、結果として1株当たりの購入価格は平均化されます。

引用:日本証券業協会定「定額購入法(ドル・コスト平均法)

最大20年まで運用益が非課税

積立NISA(つみたてNISA)の非課税期間は最長20年間です。(投資可能期間は2018年〜2024年まで)通常、株式や投資信託などへの投資によって得た利益には20.315%(所得税及び復興特別所得税15.315%、住民税5%)の税金がかかりますが、非課税期間中に得た分配金や譲渡益はすべて非課税となります。

金融庁が認めた「投資信託」のみ投資できる

積立NISA(つみたてNISA)での買付対象となるのは、金融庁が認めた投資信託および上場株式投資信託(ETF)に限定されています。販売手数料が無料(ノーロード)であることや、運用コスト(信託報酬)が低いことなどが条件であり、長期間の積立、分散に適した商品のみが対象です。

2022年7月21日に金融庁が公表した「つみたてNISA対象商品届出一覧」によると、積立NISA(つみたてNISA)の対象商品は以下の通りです。

・指定インデックス投資信託:183本
・アクティブ運用投資信託など:23本
・上場株式投資信託(ETF):7本

合計213本の商品が届出済みで、金融機関によって取り扱う本数は異なります。一般的に、取扱商品数は総合証券や銀行よりも「ネット証券」のほうが多い傾向にあり、豊富な商品の中から選びたい方はネット証券がおすすめです。各金融機関の取扱商品数を以下にまとめます(2022年7月25日時点)。

金融機関取扱商品数
SBI証券183本
楽天証券181本
松井証券176本
野村證券7本
大和証券22本
三菱UFJ銀行12本
ゆうちょ銀行8本

積立NISA(つみたてNISA)に対応している金融機関で始められる

積立NISA(つみたてNISA)を始めるには、サービスに対応している金融機関で非課税口座を開設する必要があります。対応の有無は以下のサイトで確認でき、2022年7月時点では596社が対応しています。

金融庁:つみたてNISA取扱金融機関一覧(全業態・本店等所在地の都道府県別)

first1 second2 third3 4 5
証券
会社
買付
手数料

無料

無料

無料

無料

無料
取扱
商品数

181

183

152

33

171
最低積立金額 100円〜 100円〜 100円〜 1000円〜 100円〜
積立
頻度
毎日
毎月
毎日
毎週
毎月
毎日
毎月
毎月 毎月
特徴 楽天サービスとの連携に強み 口座数が国内No.1 クレカ積立のポイント還元率1.1% 初心者でも簡単!LINEから投資を始められる auユーザー
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積立NISA(つみたてNISA)を始めたほうがいい人

ここでは、積立NISA(つみたてNISA)を始めたほうがいい方について解説します。

積立NISAを始めたほうがいい人
  • 投資経験が少ない初心者
  • 公的年金だけでは不安な人
  • 将来のためにお金を増やしたい人
  • 「投資しないリスク」を意識している人

投資経験が少ない初心者

投資経験が少ない方は、売買のタイミングなどを自分で決めるのは難しいかもしれません。しかし、定期的に積み立てを行う積立NISA(つみたてNISA)は、自分で売買のタイミングを決める必要がありません。

「定額購入法(ドル・コスト平均法)」を自然に実践することによって、比較的リスクを抑えて投資できます。そのため、積立NISA(つみたてNISA)は投資初心者にも向いている制度といえるでしょう。

公的年金だけでは不安な人

人生100年時代と言われる中、老後生活に備えることの重要性が高まっています。老後の収入源の一つは「年金収入」ですが、国民年金や厚生年金だけでは不安という方もいるでしょう。

実際、少子高齢化を背景に年金財政がひっ迫しており、「将来の年金があてにならない」と考えている方もいるのではないでしょうか。年金以外の備えとして積立NISA(つみたてNISA)を活用するのも一つの方法です。

将来のためにお金を増やしたい人

将来に備えることが目的であれば、なるべくリスクを抑えて投資を行う必要があります。短期間でお金を増やそうとするとリスクも高くなるため、積立NISA(つみたてNISA)のように長期投資を前提とした制度のほうが向いています。

長期的に資産を形成したい方や老後生活に備えたい方など、将来のためにお金を増やしたい方は積立NISA(つみたてNISA)の利用を検討するとよいでしょう。

「投資しないリスク」を意識している人

投資をしなければ、保有商品の値下がりなどによって損をすることはありません。しかし、投資をしないことで生まれるリスクもあり、具体的には「インフレ」や「為替変動」などに起因するリスクなどが挙げられます。

インフレや円安が進むと、さまざまなモノの値段が上昇します。銀行預金金利も低金利の状況が続く中、円預金だけでは物価の高騰に対応できず、購買力が低下する可能性があります。

少しでもインフレや円安の影響を抑えるには、株式や不動産、外貨など、日本円以外の資産を保有しておくことが大切です。積立NISA(つみたてNISA)の商品でも、国内外のさまざまな資産に投資できるため、「投資しないリスク」を意識している方にも向いているといえるでしょう。

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積立NISA(つみたてNISA)をやめたほうがいい人の特徴

続いて、積立NISA(つみたてNISA)をやめたほうがいい方の特徴も見ていきましょう。

積立NISAをやめたほうがいい人の特徴
  • すぐに利益を出したい人
  • 家計に余裕がない人
  • 長期運用や積立投資、分散投資という投資方法が嫌な人
  • 「投資するリスク」を過度に恐れている人

すぐに利益を出したい人

積立NISA(つみたてNISA)は長期投資を前提とした制度であり、短期的に利益を出したい方には向いていません。積立NISA(つみたてNISA)は少額をコツコツ積み立てることで、長期的に資産を形成する手段であることを認識しましょう。

家計に余裕がない人

家計に余裕がない方は、そもそも投資にお金を回すべきではありません。あくまでも投資は「余裕資金」で行いましょう。ただし、積立NISA(つみたてNISA)は少額からでも始められる制度です。金融機関によっては100円から始められるため、無理のない範囲で積み立てを行うこともできます。

長期運用や積立投資、分散投資という投資方法が嫌な人

そもそも長期運用や積立投資、分散投資という投資方法が嫌な方もいるでしょう。例えば、デイトレーダーのように短期売買を繰り返して利益を積み上げたい方や、個別銘柄に一括で集中投資したい方などは積立NISA(つみたてNISA)に向いていません。

自分で銘柄選択を行える方や売買タイミングを計れる方、リスクを許容できる方などは長期運用や積立投資、分散投資という投資方法が物足りないと感じる可能性もあるでしょう。

「投資するリスク」を過度に恐れている人

積立NISA(つみたてNISA)の対象商品は「投資信託」であり、銀行預金のように元本が保証されている商品ではありません。相場状況によっては保有資産が元本割れする可能性もあるため、「投資するリスク」を過度に恐れている方には向いていないでしょう。

ある程度のリスクを許容できないと、保有商品の値動きに一喜一憂し、場合によっては損切りして資産が目減りしてしまう可能性もあります。リスクを過度に恐れている方はそもそも投資に向いていないので、元本保証の商品を選びましょう。

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積立NISA(つみたてNISA)で損しないための注意点

積立NISA(つみたてNISA)で損しないために、以下の注意点を押さえておきましょう。

積立NISAで損しないための注意点
  1. 狼狽売りをしてはいけない
  2. 投資する商品は吟味する
  3. 投資非課税枠は大切に使う
  4. NISA口座は1人につき1つまで
  5. 積立NISAのサービスが充実した金融機関で始める

狼狽売りをしてはいけない

狼狽売りとは、相場状況が急変した際などに保有資産を慌てて売ってしまうことを指します。損切りは悪いことではありませんが、なるべく感情的にならず、冷静に判断することが大切です。

そもそも、積立NISA(つみたてNISA)では定期的に一定額の投資信託を購入する「定額購入法(ドル・コスト平均法)」により取得価額が平均化されて価格変動リスクが抑えられています。また、積立金額はいつでも変更でき、値下がりした際に多めに積み立て、平均取得価格を引き下げることも可能です。なるべく狼狽売りはしないように心がけましょう。

投資する商品は吟味する

投資する商品を選ぶ際は、投資対象となる地域や資産の他、運用コストなどもよく調べておく必要があります。商品によってリスク度合いやパフォーマンスが異なるため、自身の投資方針に合った商品を選びましょう。

後から別の商品に乗り換えることもできますが、非課税枠の消耗につながる点には注意が必要です。

投資非課税枠は大切に使う

積立NISA(つみたてNISA)の非課税枠は、年間40万円(20年間で最大800万円)が上限です。仮に積み立てた資産を途中で売却しても、その分の非課税枠は復活しません。

例えば、40万円ずつ10年間積み立てた資産をすべて売却してしまうと、残りの10年間で400万円分しか非課税枠を使用できません。運用途中でまとまった資金が必要となるケースも考えられますが、売却しなければ非課税で運用を続けられるため、売却は慎重に行いましょう。

NISA口座は1人につき1つまで

NISA口座は1人につき1口座しか開設できません。また、一般NISAと積立NISA(つみたてNISA)は選択制であり、併用することもできません。それぞれの特徴を把握し、自分に合った制度を選びましょう。一般NISAと積立NISA(つみたてNISA)の違いを以下の表にまとめます。

一般NISAつみたてNISA
非課税期間5年間20年間
年間非課税枠120万円40万円
投資可能商品上場株式・ETF・公募投資信託・REITなど長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託
買付方法通常買付・積立投資累積投資契約に基づく積立投資のみ
(参照:金融庁「NISAとは?」)
つみたてNISA口座の開設方法がわかる記事はこちら

積立NISA(つみたてNISA)のサービスが充実した金融機関で始める

積立NISA(つみたてNISA)を始める際は、サービスが充実した金融機関を選びましょう。選ぶ基準は人それぞれですが、例えば以下のようなポイントを基準に選ぶとよいでしょう。

選ぶポイント理由
取扱銘柄数が豊富豊富な銘柄から自分の投資スタンスに合った商品を選択できる。分散投資の自由度が増す。
最低購入金額が低い無理のない範囲で始められる
積立頻度が選べる積立頻度が細かいほど時間分散の効果が高まる
ポイントサービスがあるポイントサービスでお得に投資できる

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積立NISA(つみたてNISA)のメリット

積立NISA(つみたてNISA)の主なメリットは以下の通りです。

メリット
  • お金が4~6%増える可能性が最も高かった
  • 金融リテラシーもあがる
  • 投資しないリスクを避けられる

お金が4~6%増える可能性が最も高かった

金融庁が過去の実績を基に作成した資料によると、資産や地域を分散して20年間積立投資を行った場合、年率4~6%の運用成果を得られるケースが最も多いとされています。あくまでも過去の実績であり、今後の運用成果も同様であるとは限りませんが、積立投資を長期間続けることにより、安定した運用成果を得られる可能性が高いといえるでしょう。

参照 : 金融庁「つみたてNISA早わかりガイドブック

一方、途中で売却した場合や積み立てをやめた場合など、投資期間が短いと元本割れするリスクが高まることも分かっています。安定した運用成果を得られる可能性が高い一方で、あくまでも長期間続けることが前提であることを頭に入れておきましょう。

金融リテラシーもあがる

投資を始めることで、それまで気にならなかったニュースなどにも興味を持つようになります。特に、保有資産に関する情報などを見聞きする機会が多くなるでしょう。さまざまな情報に触れることで、金融リテラシーがあがる点も積立NISA(つみたてNISA)を始めるメリットです。

投資しないリスクを避けられる

積立NISA(つみたてNISA)を始めることで、インフレや円安などに起因する「投資しないリスク」をある程度避けられるのもメリットです。経済状況や保有資産などによっては値上がりの恩恵を享受できるのも魅力でしょう。

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積立NISA(つみたてNISA)のデメリット

一方、積立NISA(つみたてNISA)には以下のようなデメリットもあります。

デメリット
  • 投資方法が限定されている
  • 年に40万円が上限
  • 非課税で得するのは利益が出た時だけ
  • 元本保証はされていない

投資方法が限定されている

積立NISA(つみたてNISA)の買付方法は「積立投資」に限られており、対象商品は金融庁に届出済みの「投資信託および上場株式投資信託(ETF)」のみです。投資方法が限定されていることにより、物足りないと感じる方もいるでしょう。

年に40万円が上限

積立NISA(つみたてNISA)の非課税枠は年間40万円であり、最高でも月に33,333円(金融機関によっては33,000円)しか積み立てられません。さらに大きな金額で投資したい場合は課税扱いとなる点に注意が必要です。

一方、まとまった資金を運用していのであれば、非課税期間は短くなりますが、年間の非課税枠が120万円である一般NISAを利用するのも一つの方法です。

非課税で得するのは利益が出た時だけ

NISA口座で損失を出してしまうと、損失はないものとして扱われるため、損益通算や繰越控除を行うことはできません。

このため、利益が出ないと非課税の恩恵を全く受けられないことがデメリットです。

これに対して、一般口座や特定口座で損失が出た場合は他口座との損益通算が可能で、3年間の繰越控除も利用できます。

元本保証はされていない

積立NISA(つみたてNISA)の対象商品は「投資信託および上場株式投資信託(ETF)」であり、銀行預金のように元本が保証されている商品ではありません。相場状況によっては元本割れする可能性もある点に注意が必要です。

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積立NISA(つみたてNISA)以外の選択肢

積立NISA(つみたてNISA)以外の選択肢として、iDeCoや一般NISA、ジュニアNISAなどが挙げられます。それぞれの特徴やメリット・デメリットを見ていきましょう。

積立NISA以外の選択肢
  1. 老後資金の準備のためならiDeCoがある
  2. 非課税で色々な商品に投資したいなら一般NISA
  3. 子どもの教育費を用意するならジュニアNISAもある
  4. そもそも投資したくないなら貯金+国民年金

老後資金の準備のためならiDeCoがある

iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、毎月掛金を拠出して運用を行い、原則60歳以降に年金または一時金として受け取る私的年金制度のことです。積立NISA(つみたてNISA)と同様に、長期間の分散・積立を前提とした制度です。iDeCoと積立NISA(つみたてNISA)の違いを以下の表にまとめます。

iDeCoつみたてNISA
年間投資額第1号被保険者81.6万円40万円
第2号被保険者14.4~27.6万円
(勤務先の企業年金などによって異なる)
第3号被保険者27.6万円
運用期間加入から65歳まで(75歳まで延長可)20年
税制優遇拠出時:掛金が全額所得控除
運用時:運用益が非課税
受取時:公的年金等控除、退職所得控除
運用益が非課税
途中換金原則不可可能
運用商品定期預金・保険商品・投資信託長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託
最低投資金額5,000円100円
(証券会社によって異なる)
(参照:金融庁「つみたてNISAの概要」、国民年金基金連合会「iDeCo公式サイト」)

【第1号被保険者】
日本国内にお住まいの20歳以上60歳未満の自営業者、農業・漁業者、学生および無職の方とその配偶者の方(厚生年金保険や共済組合等に加入しておらず、第3号被保険者でない方)。

【第3号被保険者】
第2号被保険者(※)に扶養されている配偶者の方で、原則として年収が130万円未満の20歳以上60歳未満の方。(年収130万円未満であっても、厚生年金保険の加入要件にあてはまる方は、厚生年金保険および健康保険に加入することになるため、第3号被保険者には該当しません。)

※第2号被保険者
厚生年金保険や共済組合等に加入している会社員や公務員の方。
ただし、65歳以上の老齢基礎年金などを受ける権利を有している方は除きます。

(引用:日本年金機構「Q「第1号被保険者」、「第3号被保険者」とは何ですか。」)

積立NISA(つみたてNISA)と比較すると、iDeCoには以下のようなメリットとデメリットがあります。

メリットデメリット
・掛金が全額所得控除の対象となる
・受取時も税制面で優遇される
・元本保証型の商品も選べる
・原則として途中換金ができない
・掛金は最低5,000円以上
・職業や加入する年金制度によっては投資上限額が少ない

非課税で色々な商品に投資したいなら一般NISA

一般NISAで投資可能な商品は、上場株式や投資信託ETF(上場株式投資信託)REIT(不動産投資信託)などが挙げられます。積立NISA(つみたてNISA)と比べて商品の選択肢が豊富なため、色々な商品に投資したい方は一般NISAの利用を検討するとよいでしょう。

積立NISA(つみたてNISA)と比較すると、一般NISAには以下のようなメリットとデメリットがあります。

メリットデメリット
・1年間に使える非課税枠が120万円
・投資可能な商品が豊富
・大きな利益も狙える
・非課税期間が5年と短い(ロールオーバーは可能)
・初心者には銘柄選択が難しい
・リスクが高い

【ロールオーバー(非課税期間終了時)】

非課税期間が終了した際には、NISA口座・ジュニアNISAで保有している金融商品を翌年の非課税投資枠に移行(移管)することができます。この移管のことを「ロールオーバー」と呼んでいます。なお、ロールオーバー可能な金額に上限はなく、時価が非課税投資枠を超過している場合も、そのすべてを翌年の非課税投資枠に移すことができます。

(引用:金融庁「用語集」)

子どもの教育費を用意するならジュニアNISAもある

ジュニアNISAは、未成年者を対象にした非課税制度です。非課税枠は年間80万円、非課税期間は最長5年間で、最大で400万円分の投資が可能です。ただし、18歳になるまでは払い出し制限があり、18歳未満の状態で引き出すと運用益が非課税になりません(災害などのやむを得ない場合を除く)。

積立NISA(つみたてNISA)と比較すると、ジュニアNISAには以下のようなメリットとデメリットがあります。

メリットデメリット
・1年間に使える非課税枠が80万円
・投資可能な商品が豊富
・大きな利益も狙える
・払い出し制限がある
・非課税期間が5年と短い(ロールオーバーは可能)
・初心者には銘柄選択が難しい

なお、NISA制度の見直しにより、ジュニアNISAは2023年末で終了します。2024年以降は新規の口座開設ができません。

そもそも投資したくないなら貯金+国民年金

そもそも投資をしたくないという方は、預貯金などの元本保証商品に加えて、「国民年金」で備えることになるでしょう。ただし、公的年金はGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)によって運用されています。間接的ではあるものの、国内外の株式や債券に投資されていることを頭に入れておきましょう。

積立NISA(つみたてNISA)と比較すると、「貯金+公的年金」には以下のようなメリットとデメリットがあります。

メリットデメリット
・元本が保証されている
・投資による資産減少のリスクがない
・銀行預金金利が低い
・好景気などによる資産価値上昇の恩恵をほとんど受けられない
・インフレに弱い

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まとめ

積立NISA(つみたてNISA)は長期運用や積立投資、分散投資を前提とした制度で、投資経験が浅い方や、将来に向けて積み立てておきたい方などに向いている制度です。本記事で紹介した内容を踏まえて、自身の投資方針と照らし合わせてみてはいかがでしょうか。

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