セキュリティ,Amazon
(写真=PIXTA)

消費者を面倒な複数のIDやパスワードの管理から解放する「次世代パスワード・セキュリティー」が、新たな市場として話題を呼んでいる。今年の第1四半期には過去6年で最大の1億2300万ドル(約132億9015万円)が投じられ、2014年からの総額が7億ドル(約756億9800万円)に達した。

ログインとワンクリックで決済が完了する「Login and Pay with Amazon」が代表的なサービスとして大成功をおさめているが、スタートアップも負けてはいない。2重認証システムからバイオメトリクス(生体認証技術)、ポケットに入れて持ち歩ける超小型のワイヤレス・パスワード・メモリーまで、利便性を追求した様々なサービスで市場を盛り上げている。

今後は「パスワード」と「バイオメトリクス」が主流となると見られているが、政府などを提携先にもつ米サイバー・セキュリティー会社、Cylanceのジョン・ミラー副社長は、元ハッカーとしての自らの体験を通し「その両方を併用することで、信頼性の高いセキュリティーとして機能する」とコメントしている。

GooglenやFBが採用 大人気のパスワード・ジェネレーター

セキュリティー面で懸念はあるものの、複雑なパスワードを記憶するのが苦手という理由で、「パスワードが自分の誕生日とペットの名前」というユーザーもまだまだ健在だ。

米スタートアップが開発した「Duo Security」は、FacebookやEtsyといった大手を始め、世界中で100万人以上のユーザーから利用されている「2要素認証システム」だ。分単位で循環する認証コードとパスワードを組み合わせることで、個人情報を2重にロック。認証コードに多様なデバイス(携帯、PCなど)からアクセス可能という手軽さも嬉しい。

AppleやGoogleはマスター・パスワードで複数のパスワードを記録する「Last Pass」を採用。ユーザー数1億1000万人を突破する大人気システムだ。「Duo Security」と同様、循環認証コードを利用してセキュリティーを強化しているが、こちらは個人ユーザーでも月額12ドルの利用料が必要となる。

バイオメトリクスは指紋から顔、心拍音へ分岐

スマートフォンのログイン・システムとして既にお馴染みの指紋認証に続き、声や顔など体の様々な器官を利用した認証システムが続々と登場している。

スイスのスタートアップが開発したWindows、Mac対応顔認証ソフト「Key Lemon」は、パソコンに取り込んだ写真を認証することで、簡単かつ安全なログイン環境を提供している。顔認証技術には多数の金融機関を始め、Amazonも決済システムへの採用に興味を示している。

カナダのスタートアップ「Nymi」は心拍音による認証システムを149ドル(約1万6079円)のウェアラブルバンドに搭載し、現在テスト運転中だ。バイオメトリクスに関して繰り広げられている「賛否両論」に対する返答として、認証済みの「正式な心拍音パターン」と比較する2重認証システム」を採用。「Nymi」にはマスターカードなどが1500万ドル(約16億1865万円)を出資している。

「コンピューターによる厳密なユーザー確認システムを確立することが、究極のセキュリティー保護につながる」というミラー副社長の発言が実現されれば、「パスワードやセキュリティーで頭を悩ます日々」から永久に解放されるのかも知れない。( FinTech online編集部

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