VR,バーチャルリアリティ,GAME ON
(写真=ZUU online編集部)

「2016年はバーチャルリアリティ元年」――。バーチャルリアリティ(VR)が盛り上がり、最近では雑誌でこんな見出しを見かけることもある。体験できる施設などは少ない中、5月30日(月)まで東京・お台場の日本科学未来館で開催中の企画展「GAME ON ~ゲームってなんでおもしろい?~」で、ZUU online編集部所属の筆者が体験してみた。

「見る・聞くだけ」から「リアルシューティング」まで

VRの定義は難しいが、最近は専用のヘッドセットをつけることで、360度に映像が展開するものを指すことが多い。中には音声付きのものもあり、映像に合わせてリアルな音も体感できる。見る・聞くだけでなく、座席や足元が動くものもあり、「没入体験」という表現をされることもある。

今回、筆者が訪れた「GAME ON」は、日本科学未来館とフジテレビジョン、角川アスキー総合研究所による共催。

会場はビデオゲームの歴史に沿って展示されている。元祖ビデオゲームといえるレトロなものから、ゲームセンターにあるアーケードゲーム、家庭用ゲーム機などが多数並んでおり、まさにゲームの進化の歴史を体感できる。またほとんどゲームが会場で楽しめる、大人から子供まで時間を忘れて過ごせるイベントとなっている。

VR体験コーナーでは、10月発売予定の「PlayStation VR」を先取りして体験することができる。

筆者が体験したのは海の中を探索できる「THE Deep(仮)」。ゴンドラに乗って、マンタやウミガメがゆうゆうと泳ぐ海を潜っていくと、最初は上から太陽の光が差し込む美しい光景が広がる。ダイビング経験のない筆者が、テレビ番組などでしか見たことのない景色を体感できた。

GAMEON_THEDEEP2
(写真=©Sony Computer Entertainment Europe)

さらに深海に潜ると、背びれが特徴的なシルエットが見えてきて、いきなりサメがゴンドラを襲ってくる。バーチャルだと分かっていても、思わず手と額にじんわりと汗が浮かんだ。あまりに“リアル”に感じられる恐怖体験に、前髪が張り付くほど冷や汗をかいた。その世界に“没入”したという言葉が本当にしっくりくる経験だ。

毛利館長「宇宙飛行士の訓練はコンピューターゲーム」

同館広報の安藤菜穂子氏は、イベントのオープニングセレモニーのあいさつでも披露された、館長であり宇宙飛行士の毛利衛氏の言葉を教えてくれた。「子供がゲームばかりして勉強しない」という相談を受けた時のこと、毛利館長は「宇宙飛行士の訓練の多くはコンピューターゲームですよ」と答え、「今ではどの分野でもゲームに対応する能力が必要です」と話したという。

実地訓練が難しい宇宙飛行士だけでなく、今では電車の運転手やパイロットなどシミュレーションを使用した訓練は増えており、一般の人が体験できる場も増えている。一見、ゲームと変わらないようでも立派な職業訓練だ。VRの精度が高くなるにつれ、ゲームの位置付けも変化してきたと言える。

特別バージョンの「マインクラフト」も楽しめる

「GAME ON」ではVR体験のほか、世界で人気の「マインクラフト」も日本科学未来館スペシャルバーションで体験できる。スウェーデンではすでに想像力を養う目的で学校の授業に導入されている「マインクラフト」。日本でも、2020年に小中学校でプログラミングの必修化の話も出ており、プログラミング教育の入り口として今後も注目は高そうだ。「GAME ON」は5月30日まで。(ZUU online編集部)

GAMEONビジュアル

名 称:企画展「GAME ON ~ゲームってなんでおもしろい?~」
会 場:日本科学未来館
会 期:開催中~ 5月30日(月)、火曜休館
開催時間:10:00~17:00(入場券の購入および入場は閉館の30分前まで)
5月20日(金)、5月27日(金)は20:00まで延長。(常設展示は17:00で終了)
http://gameon.tokyo

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