やはりがんは治りにくいのか
死亡率が男女ともに1位から3位に入る肺がん、胃がん、大腸がんの場合、早期発見のステージⅠだと5年生存率は順に82.9%、97.2%、99.0%となっており、治るがんと考えられる。
10年生存率を見ても、順に69.3%、95.1%、96.8%となっており、5年と10年に大きな差はないように見受けられる。再発や転移がなければ、5年を経過すれば比較的安心できるがんと言えそうだ。
ただ、ステージⅠからⅡ、ⅡからⅢと進むにつれ、生存率が下がるのは否めない。早期発見ががんを治る病気にする秘訣のようだ。
また原因を事前に知ることで、がんを未然に防ぐこともできるのではないだろうか。肺がんは喫煙が大きなリスクとなっており、胃がんはピロリ菌などの感染が原因と言われている。
生活している地域によっても罹患率に差があるようで、塩分の摂取量が多い東北地方では、胃がんになる人が多いようだ。大腸がんについては、食生活や便秘なども原因の一つだが、乳がんや卵巣がんと共に遺伝による影響も大きい。
国が集計、分析、管理する「がん登録制度」開始
2016年1月から、国内でがんと診断されたすべての人のデータを国で1つにまとめて集計、分析、管理する「がん登録制度」が始まった。
詳細なデータが膨大に集まり、今後の治療の参考やがんになる原因を知るきっかけになるだろう。
医療の進歩は目覚ましい。今できない治療が明日承認されるかもしれない。「線虫」を使い、尿が発する“におい”によって早期のがんを見つけるという研究も進んでいる。大げさな検査をせずとも早期発見ができるようになれば、ますます「がんは治る病気」になるだろう。
一昔前なら治らなかったような状況でも、治ることのある病気になりつつある「がん」。がんと上手く付き合うことを考え、日頃から仕事やお金に向き合っておくことが重要だ。
辻本 ゆか(CFPR) おふたりさまの暮らしとお金アドバイザー
大手金融機関にて個人向け営業に従事。その後、乳がんを発症した経験から、備えることの大切さを伝える活動を始める。現在は、子どものいないご夫婦やシングルの方への相談業務も行っている。
FP Cafe
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