チャートは正念場を示唆
以上の点を踏まえると、少なくとも年内はドル安/円高のトレンドが変わる可能性は低い。1ドル90円台後半まで円高の余地があるとみられる。
ただ現時点で実現性が乏しいとみられるヘリマネ政策が実施された場合、状況は一変するだろう。現行のマイナス金利も、実行されるまで「まさか、そこまでは」という見方もあったが、国内景気が政府・日銀が目標とするデフレ脱却どころか、リセッションに入った場合、なりふり構わず政策を深堀りすることが考えられる。
当面、為替相場で注目されるのは、9月20日〜21日の日銀政策決定会合。ここで、マーケットの“期待”が再び裏切られるようであれば、急激ではないにせよ、ジワジワろ円高に進んでいくことになりそうだ。
最後にチャートから今後の見通しを探ってみよう。1ドル100円前後の水準は、アベノミクスによって下落した幅の半値戻し近辺であり、テクニカル的にはいったん止まってもおかしくない水準。円安に反転するか、抵抗線を突破するか──文字通り正念場となっており、9月の日米金融当局の動向次第で、マーケットは膠着(こうちゃく)状態から抜け出す可能性もある。(ZUU online 編集部)
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