今年6月、「2016年の第4四半期に、組織全体で2850人のリストラを実施する」と宣言していたMicrosoftが、予定より早い大型人員整理の実行に踏みきった。

皮切りとなったのはロンドンオフィスで、閉鎖にともない400人の従業員が移動あるいは職を失うことになる。

EU離脱前にビジネス都市として地固めをしておきたいロンドンにとって、今回の撤退が大打撃となることは間違いないだろう。

水面下で続いていたMicrosoftとSkypeの実権争い

英ファイナンシャル・タイムズ紙の報道から広がったロンドン撤退について、Microsoftは事実であることを認めると同時に、同じく2012年から傘下となったソーシャル・ネットワーク「Yammer」のロンドン事業も、現在のショアディッチ地区のオフィスからパディントン地区の本社に移動させる意向を明らかにした。

ロンドン事業の縮小は、エンジニア部門の一部を統一させることでコスト削減を図る一方、Brexitの影響を最小限にとどめるための予防策かと思われる。

Microsoftは2011年に85億ドルでSkypeを買収。当時2億人近いユーザーに利用されていた
欧州ユニコーンの象徴的存在が米大手企業に買いとられるとあって、賛否両論が飛び交っていたが、表面上は順調に協調しあっているように見えた。

しかし水面下では完全に実権をにぎろうとするMicrosoftと、あくまで独立した欧州企業としての座をゆずろうとしないSkypeの間で、小競り合いが続いていたようだ。

元従業員からは「買収後、Skype側の従業員がMicrosoft側の従業員に、次々とすげかえられていった」との証言も飛びだしている。

ロンドンオフィス閉鎖後、一部の従業員を欧州内のほかの部署に異動させ、残りを「やむを得なく」解雇するという手順を踏めば、MicrosoftはSkypeの拠点を米本社のあるリッチモンドに移動させることが可能になる。

買収前までSkypeのバイス・プレジデントを務めたラス・ショー氏は、迎えくるBrexitの準備に追われているロンドンにとって、Microsoftのような国際大手IT企業の撤退は「好ましくない決断」であるとコメントしている。(ZUU online 編集部)

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