26日の東京株式市場は、ドル円相場で円高が進んだことに加え、前週末の米国株が下落していたことからリスクオフの流れとなった。日経平均株価は、前週末比209円46銭安の1万6544円56銭で取引を終えた。
27日の東京株式市場は、ドイツ銀行の経営不安などからリスクオフの展開で始まったものの、米大統領候補のテレビ討論会でクリントン氏優勢との見方が広がったことで、リスク回避の姿勢が和らぎ、前日の下落の反動もあり、日経平均株価は、前日比139円37銭高の1万6683円93銭で大引けとなった。
28日の東京株式市場は、配当権利落ちに加え、イエレンFRB議長の議会証言やOPECの会合などを控えていることで積極的な売買が手控えられた。日経平均株価は、前日比218円53銭安の1万6465円40銭で取引を終えた。個別銘柄では、営業利益予想を上方修正した東芝 <6502> が大幅高となった。
29日の東京株式市場は、OPECで原油減産合意との報道からリスクオンの流れに。ドル円相場が101円台まで上昇したこともあり、外需関連銘柄を中心に幅広い銘柄に買いが入り、日経平均株価は、前日比228円31銭高の1万6693円71銭で大引けとなった。
30日の東京株式市場は、ドイツ銀行の経営不安に加え、週末要因や月末の持ち高調整などもあり、幅広い銘柄が売られる流れとなり、日経平均株価は、前日比243円87銭安の1万6449円84銭で週の取引を終えた。
今週の株式展望
今週注目される経済指標は、3日の9月調査日銀短観、米9月ISM製造業景況指数、4日の9月マネタリーベース、5日の米9月ADP雇用統計、米8月貿易収支、米9月ISM非製造業景況指数、米8月製造業受注、7日の8月景気動向指数、米9月雇用統計などである。
今週の日本株であるが、経済指標以外の注目ポイントとして、4日火曜日の副大統領候補テレビ討論会が挙げられる。現状は、クリントン氏優位との見方から株高に進む場面もあったものの、その副大統領討論会の内容如何でリスクオフの流れもあり得るだろう。
また、ドイツ銀行の経営不安の問題についても、欧州発の金融リスク連鎖が世界に拡散するのではとの見方が徐々に広がっている。2008年のリーマンショックも米投資銀行のリーマンブラザーズ経営破たんのため、米国発の金融危機との印象が強いものの、実際は、その前年の2007年8月に発生した「パリバショック」が発端であり、欧州発であることから、2008年の金融危機と酷似している状況となっている。
テクニカル面では、週足ベースのボリンジャーバンドは、日経平均株価のローソク足が1σと移動平均線の間であり、週足14週のRSIは、60%台前半と、中立からやや過熱気味の状態となっている。
以上を考慮すれば、週末に雇用統計を控え、積極的に取引をする動きは限定的となる可能性が高く、「トランプリスク」や「ドイツ銀行リスク」からやや弱気で考えるのが妥当だろう。(ZUU online 編集部)
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