3日の東京株式市場は、ドイツ銀行への経営不安の後退やドル円相場が円安に進んだことなどから、リスクオンの流れとなった。日経平均株価は、前週末比148円83銭高の1万6598円67銭で取引を終えた。個別銘柄では、業績の下方修正があった川崎重工 <7012> が大幅安となった。

4日の東京株式市場は、前日に続き、ドル円相場での円安進行などから買われる展開となり、日経平均株価は、前日比136円98銭高の1万6735円65銭で大引けとなった。個別銘柄では、日立 <6501> がグループ再編で日立国際電気 <6756> の売却を検討との報道から大幅に上昇した。

5日の東京株式市場は、ドル円相場が102円台後半まで上昇したことで外需関連銘柄を中心に買いが入ったものの、米ISM非製造業景況指数や米ADP雇用統計を控え、積極的に上値を追う動きは限定的となったことで、日経平均株価は前日比83円59銭高の1万6819円24銭で取引を終えた。

6日の東京株式市場は、ドル円相場で103円台半ばまで円安が進み、高値警戒感や雇用統計を控えていることで上値は重いものの、日経平均株価は、前日比79円86銭高の1万6899円10銭まで上昇した。

7日の東京株式市場は、米雇用統計を夜間に控えていることや3連休に入ることもあり、ポジションを調整する動きが顕著となったことで、日経平均株価は、前日比39円01銭安の1万6860円09銭で週の取引を終えた。個別銘柄では、7&iHD <3382> がH2Oリテイリング <8242> と資本業務提携を発表したものの、不透明感から下落した。

今週の株式展望

今週注目される経済指標は、11日の9月景気ウォッチャー調査、13日の9月都心オフィス空室率、中国9月貿易収支、BOE金融政策委員会、14日の中国9月消費者物価、中国9月生産者物価、米9月小売売上高、米9月生産者物価などである。

今週の日本株であるが、米雇用統計で非農業部門雇用者数が15万6000人増と市場予想を下回り、失業率も5.0%と前月比で0.1ポイント悪化したことでドル円相場で円高が進んでいることから、上値の重い展開が想定される。(なお、平均時給は前年同月比2.6%増)

テクニカル面では、週足ベースのボリンジャーバンドは、日経平均株価のローソク足が1σと移動平均線の間であり、週足14週のRSIは、60%程度と、中立からやや過熱気味の状態となっている。

以上を考慮すれば、12月のFOMCに向けて注目されていた雇用統計が良好な結果とは言い難いものだったことで、ドル円相場では円高が進んでいる。円安を背景に日本株が上昇していたことを考えれば、週の始めは弱気で考えるのが妥当だろう。

そして、投資部門別株式売買状況を見ると、現物では外国人投資家の売り越しが続いており、ドイツ銀行の経営不安や米大統領選などリスク要因も多く、基本は弱気で考えるべきだが、10日の米大統領候補テレビ討論や米小売売上高の結果に左右される展開となるだろう。(ZUU online 編集部)

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