厚生年金,国民年金,年金
(写真=Thinkstock/Getty Images)

一口に年金と言っても、その分類は実にさまざまである。

まず、大きな違いに公的年金と私的年金というものがある。公的年金とは、基礎年金と呼ばれる国民年金や厚生年金、共済年金などがある。これらは、加入の義務があるものである。一方私的年金は、それら公的年金に上乗せする任意加入の年金制度である。国民年金基金、確定拠出年金、企業年金などがそれにあたる。

今回は、公的年金の中でも多くの方が関係する国民年金と厚生年金について、その違いや特徴などについて、基本的な部分を解説していく。


国民年金とは

国民年金とは、20歳以上60歳未満の方は基本的に、全国民が加入する義務のある年金である。全国民が納める保険料の金額は一律になっており、現在は1万6260円が年金保険料となっている。国民年金法によって規定されており、国民皆年金制度の基礎部分にあたるものと言われる。

国民年金という言葉で知られているが、実はその中にも種類があるのをご存知だろうか。通常、私たちがイメージしている老後に支給される年金は、老齢基礎年金と呼ばれるものである。その他、障害を負った時に支給される障害年金基金、被保険者がなくなった場合に支給される遺族基礎年金、寡婦年金、死亡一時金などがある。

ほぼすべての国民が加入するという点から、「1階部分」の年金制度として表現される。

国民年金と厚生年金、なにが違う?

それに対し、厚生年金は2階部分と言われる。1階部分である国民年金に上乗せをし、支給されるものだ。

誤解されやすいのが、「会社勤めの方は、国民年金の代わりに厚生年金保険料を支払っている」というのは、間違いである。厚生年金に加入している場合には、国民年金にも加入している状態であり、その保険料も毎月の給与から天引きされているのだ。

国民年金と厚生年金の大きな違いが、保険料にある。先ほど説明したように、国民年金の保険料は所得に関係なく一律となっている。それに対し、厚生年金は自身の収入に応じて保険料が異なる。所得が多い人ほど、その金額は大きくなっている。その代わり、支給される金額も異なってくるという仕組みだ。

国民年金の手続きの手順

20歳になると国民年金を納めることになるが、それには手続きが必要となる。

日本年金機構から、20歳になる月に「国民年金被保険者資格取得届書」が送付される。必要事項を記入し、自身の居住している市区町村、もしくは年金事務所に提出をしなくてはならない。後ほど説明する猶予制度などを利用する場合には、別途申請書を提出することが必要となる。

その後、年金手帳も送付される。保険料の納付期間の確認や、支給の際に必要となるので、大切に保管しておこう。併せて、納付を開始する方には「国民年金保険料納付書」が届く。その用紙を使い、金融機関、コンビニエンスストアなどで納付することになる。

国民年金の計算方法とは

では、毎年の国民年金の保険料はどのように計算されているのか見ていこう。

計算の基礎となるのが、平成16年の制度改正で決められた保険料額である。それに保険料改定率をかけて求める。保険料改定率は、前年度保険料改定率に物価変動率に実質賃金変動率をかけた、名目賃金変動率をかける。本年まで、増加をしてきた保険料だが、平成29年以降は1万6900円で固定となる。

続いて、受給額の計算は以下のようになる。

(保険料納付期間(月)+免除の月数)÷480か月×78万100円=受給額

最低25年間の納付期間が必要であったが、それに満たない場合は支給対象外であったが、「10年以上」の期間と要件が緩和された。つまり、今まで受給の対象となっていなかった方も対象となる可能性があるので、確認してほしい。計算式をご覧いただいて分かるように、厚生年金とは違い、所得の過多と納付期間ではなく、納付期間のみがその金額に影響を与えるのである。

知っておきたい!年金の保険料免除制度とは

最後に、保険料免除制度について解説しよう。

本来20歳以上60歳未満の方は、所得によらず一律の保険料納付が義務であると説明した。しかし、経済的に支払いが難しい場合には「未納」のままにせず、「国民年金保険料免除・納付猶予制度」を活用してほしい。

保険料免除制度とは、本人、世帯主、配偶者の前年収入が一定額以下の場合や、失業した場合など「全額」「4分の3」「半額」「4分の1」のいずれかの額が免除される制度だ。

保険料免除や納付猶予になった場合は、受給資格期間である10年に参入することができる。ただし、年金額の計算時にはその期間の保険料金額は2分の1となる。(平成21年3月までの免除期間は3分の1)受給する年金額を増やすためには、追納することも可能だ。

未納のままにしておくと、障害基礎年金や遺族年金はもちろん、老齢年金が受けられない場合があるので、早めに申請することをお勧めしたい。

厚生年金の計算方法は、実はとても複雑である。それに対し、国民年金の計算は単純と言えるだろう。繰り返しになるが、納付期間が金額に大きく影響することになる。ぜひ、未納になっている方は免除の申請を行って欲しい。(ZUU online 編集部)

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