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(写真=Thinkstock/Getty Images)

厚生年金に加入しているメリットを考えたことがあるだろうか。

会社に勤務するサラリーマンであれば、頼んでもいないのに強制的に加入させられ、毎月の給与から天引きされる厄介なものと考えている方もいるかもしれない。しかし厚生年金は、国民年金以上の大きなメリットのある年金制度である。

所得に応じた年金が支給されること、遺族年金や障害年金などの範囲も国民年金よりも優遇されている。加えて、支払っている保険料は会社(事業主)と折半されているという点も大きなメリットと言える。

厚生年金に入りたくても入ることのできない人もいる。厚生年金に理解を深め、そのメリットを感じていただきたい。今回は、厚生年金の保険料と、改正のあった社会保険の適用範囲について解説していこう。


厚生年金とは

厚生年金とは、基礎年金と呼ばれる国民年金に上乗せする、2階部分と言われる公的年金の1つである。

厚生年金を会社から天引きされている方が多いかと思うが、それは国民年金の保険料も併せて納めている、ということにだ。つまり、厚生年金加入者は全員国民年金にも加入しているということだ。

保険料が全国民一律である国民年金と異なり、給与所得が多い人が多くの保険料を支払う仕組みとなっている。その代わり、受け取ることのできる年金の金額も多くなるということになる。国民年金の支給額は、多いとは言い難い金額だ。

厚生年金が、老後の生活のための支えとなるものであることを理解していただきたい。

厚生年金の保険料率の計算の仕方

毎月の給与から天引きされる厚生年金の保険料。天引きされるのは、給与だけではなく賞与も対象である。厚生年金の保険額は、以下の2つの計算式で求められる。

標準報酬月額 × 保険料率 = 毎月の保険料額

標準賞与額 × 保険料率 = 賞与の保険料額

平成17年9月以降、徐々に保険料率は引き上げられてきたが、平成29年9月からは固定となることが決まっている。これら二つに共通する「標準」という言葉について解説する。

厚生年金では、被保険者が受け取る給与が基準となるのだが、まずそれらの給与の範囲が一つのポイントになる。ここで言う給与には、基本給のみならず残業手当、通勤手当などの各種手当が含まれる。それらの合計、つまり税が引かれる前の金額が対象である。

また、その金額に対しそのまま料率をかけるわけではなく、それぞれの給与額によって等級というものが決められている。

例えば、額面金額が27万円から29万円の間の場合には、18等級28万円が標準報酬月額ということになる。その場合、4万6284円が納付する保険料である。それを会社と折半となるので2万3142円が天引きされることになる。日本年金機構のホームページでは、各等級の保険料が一覧で見ることができるので、自身の保険料を知りたい場合は参考にしてほしい。

改正後の内容と影響

社会保険の適用内容に変更があったことは、記憶に新しい。具体的にどのような改正があったのか見てみよう。

2016年10月に改正された内容を一言で言えば、今まで社会保険の加入適用外だった方が、社会保険の加入することになるというものである。今まで、週30時間未満のパートなどの方は、社会保険の加入対象がであったが、それが以下の内容に改正された。

・1週間の決まられた労働時間が20時間以上

・1か月あたりの決まった賃金が8万8000円以上

・勤務期間が1年以上

・従業員数が501人以上

・学生ではないこと

これらの内容を満たす場合、社会保険に加入することとなった。つまり、今まで扶養の範囲内で勤務を制限していた方も、対象となる可能性がある。

賛否両論ではあるが、厚生年金に加入できる範囲が拡大されたことは、長い目でみれば利点があるとも言える。しかし、調整をしながら勤務をしている方は、それにより手取り給与が減少してしまうこともあるだろう。

今後の「働き方」が変わることが予想される。

保険料の免除が適用されるときとは

厚生年金には、免除制度というものがある。これは、育児休業等の期間について、健康保険・厚生年金の保険料が免除されるというものである。被保険者本人だけでなく、事業主も免除される。

これには、申請することが必要となる。「育児休業取得者申出書」を日本年金機構に提出することで行う。この期間は、保険料を納めた期間として扱われているので、必ず申請することをお勧めする。

滞納してしまった、免除の申告をしなかったといった場合には?

厚生年金保険料を延滞した場合、どうなるのだろうか。

延滞した場合には督促状が届く。その期日までに堪能できなかった場合には、期限の翌日から完納の前日までの期間の日数に、保険料額に一定の割合を乗じた延滞金を支払うことになってしまう。

納付期限の翌日から最初の3か月間は、納付すべき保険料額に「年7.3%」と「特例基準割合+1%」のいずれか低い方に期間(日数)をかけたものを365で割ることで求められる。

また、免除の申告をしなかった場合には、もちろん免除の適用はされないということになる。会社に所属していれば問題ないかと思うが、他人任せにするのではなく、自身でも知識をつけ行動することが必要だろう。(ZUU online 編集部)

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