世界229カ国・地域における2015年の移民数が発表され、米・印・メキシコ・独・露が最も移民の多い国であることが判明した。
日本の移民数は204万人。ランキングでは、香港(284万人/20位)、シンガポール(254万人/24位)、マレーシア(251万人/25位)に次いで29位だ。上位と比較するとはるかに移民数は少ないものの、近隣国である韓国(133万人/40位)や中国(98万人/48位)よりは多い。
このランキングは国際連合人口部(United Nations Population Division)の統計に基づいて作成された。他国で1年以上暮らしている移民数を集計している。
過去50年で7900万人から2億4400万人に
ピュー研究所(PwC)によると移民数は年々増えており、過去50年で7900万人から2億4400万人に膨れあがっている。世界中の移民をひとつの国に集結すると、世界第5位の人口大国になるそうだ。
移民は中間所得から高所得国に流れる傾向がある。移民の5人に1人が米国を目指すといわれているだけに、不法滞在している移民も1000万人を超えるといわれているが、オバマ政権の昨年の不法移民の強制送還件数は33万人と、2014年から20%減。現在のトランプ政権は、移民を抑制する政策をとっているが、その手法をめぐって国内からも根強い反発があり、流入を抑えるほどにはいたっていないのが現状だ。