U-NEXT,経営統合,株価
(写真=Thinkstock/Getty Images)

2月20~24日の東京株式市場はボックス圏でもみあう展開となった。米ダウ工業株30種平均が24日まで11営業日連続で最高値を更新したのとは対照的に、日経平均株価は1万900円から1万9500円の間を上下する動きに終始した。

今週は2月28日(日本時間3月1日)に予定されるトランプ米大統領の議会演説に注目が集まる。インフラ投資や税制改革などの発言内容次第で、米国株だけでなく日本株についても関連銘柄の売買が膨らみそうだ。

材料株の個別物色が広がる

それでは今回は、東証1部の「25日移動平均からのプラス方向のかい離率の高い」上位10社をみていこう。

(1)オハラ <5218> +32.15
(2)インベスターズクラウド <1435> +29.13
(3)U-NEXT <9418> +25.23
(4)エスクリ <2196> +25.04
(5)東洋ゴム工業 <5105> +24.19
(6)RS Technologies <3445> +23.52
(7)第一精工 <6640> +21.12
(8)KLab <3656> +20.78
(9)ワタベウェディング <4696> +19.10
(10)オプトホールディング <2389> +19.05
※銘柄、証券コード、かい離率の順。

ランキングを業種別にみると、サービス業が3銘柄、情報・通信業が2銘柄で特に大きな偏りは見られない。日経平均株価がボックス圏で推移する中で、新規材料の出た個別銘柄を物色する動きが広がっているようだ。

第1位のオハラ、「ポストLIB」技術を評価

今回は上記ランキングから、オハラ、U-NEXT、東洋ゴム工業を取りあげる。

オハラは神奈川県相模原市に本社を置く光学メーカー。セイコーホールディングス、キヤノンが大株主で、エレクトロニクス製品も手掛けている。

直近で目新しい材料はないが「ポストLIB(リチウムイオン電池)」技術を持つ銘柄として見直し買いが入り2月中旬に昨年来高値1295円をつけた。その後も高値圏でやや荒い値動きが続いている。

オハラは2016年8月、酸化物系材料を用いた「全固体リチウムイオン電池」で、マイナス30度の低温下においても駆動する電池の試作・実証に成功したと発表した。

全固体電池は、電解液を用いる既存のリチウムイオン電池に比べて優れた特性を持つため、置き換えが進む可能性がある。電池の技術的な限界を取り除く技術の一つとして注目されている。

第3位のU-NEXTは、USENとの経営統合を発表

U-NEXTはUSENから事業を承継し2009年に設立された情報・通信業企業。映像・音楽配信サービスや光回線の販売などを行う。U-NEXTの宇野康秀社長はUSEN会長も務める。

2月13日、U-NEXTは子会社「U-NEXT SPC1」を通じ、USENをTOB(公開買い付け)により子会社化し、経営統合すると発表した。TOB価格は、発表時点の株価を上回る461円。宇野氏以外のUSEN大株主である光通信などはTOBに応募する方向で、USENは上場廃止となる見通し。

TOBの公表文では「本公開買付けは、対象者の取締役会長及び主要株主で筆頭株主でもある宇野氏の主導の下で行われることから、本経営統合はいわゆるMBO(マネジメント・バイアウト)に類する取引である」と告知している。統合による相乗効果、MBOによる経営効率の改善などへの期待によりU-NEXT株は急伸した。

東洋ゴム工業、企業統治に問題も業績面への評価高まる

東洋ゴム工業はタイヤ国内4位。北米でSUV用タイヤが好調なほか、免震ゴムなどタイヤ以外のゴム製品も幅広く手掛けている。

2月15日に公表した2016年12月期の連結営業利益が会社の従来予想を上回る493億円で終わったことや、2017年12月期の営業利益予想が470億円と市場コンセンサスを上回ることが評価され、株価が上昇した。

東洋ゴムは決算発表の前週の2月7日、船舶のバルブに使うシール材について取引先と決めた検査回数を守らなかったと発表し、記者会見で幹部が陳謝した。過去にも免震ゴムに関する不祥事が発覚し、装置の交換で累積1000億円超の費用を計上しており、企業統治面で課題の少なくない企業だ。ただ、こうした問題を抱えていながらも、利益はきちんと出しており、株価の動きからは実利を取りにいく投資家が少なくないことがうかがえる。(ZUU online 編集部)

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