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(写真= maxuser /Shutterstock.com)

目次

  1. AIで伸びる業種・衰退する業種 世界を変える可能性
  2. 必要とされる人材~AIの基盤を支えるハードウェア、学術研究
  3. 職場を追われる人~不誠実な管理業務
  4. 最終決定権を握るのは
  5. 人間よりAIが優れているのは「嘘をつかない」点

AIで伸びる業種・衰退する業種 世界を変える可能性

AI(人工知能)はさまざまな産業・業種で活用が始まっている。かつて蒸気機関やインターネットが世界を一変させたように、AIにおける技術革新も世界を変える可能性を秘めている。おそらく経済でも今後、AIによって飛躍的に成長する分野と、AI化の波によって姿を変えざるを得ない分野がでてくるだろう。

そして、同じ会社の中でもAIによって活躍の場が与えられる人がいる一方で、残念ながら、それまでの役割を失う人も現れるだろう。AIが私たちの仕事や働き方にどのような影響を及ぼすのか、予測してみたい。

必要とされる人材~AIの基盤を支えるハードウェア、学術研究

AIはICT(情報通信技術)をフル活用するため、この部分に関わる仕事、つまりハードウェアを構築したり、通信インフラを整備したりといった職務に就く人は最重要の人材となる。安定して稼働する優れたハードウェアがなければ、いくら優れたAIがあっても利用することはできない。

また、AIを構築するプログラムの部分は、それまでの研究業務や、蓄積された経験則をもとにするため、基礎研究を含んだあらゆる学術分野が注目を浴びる可能性がある。これまでは「経済学や経営学など、実践にはあまり役に立たない」と斬って捨てられていた部分もあったが、学術研究は人知を尽くした「財産」であり、AIがその財産をわかりやすい形でフィードバックしてくれるのなら、実践における利便性は飛躍的に向上する。

研究開発に力を入れ、適切な予算を投じることに理解のある企業は、うまくAIを活用することによって、大きく成長する可能性がある。

また、AIを正しく理解するためのリテラシーも必要となり、初等教育段階からのICT教育も必要になるだろう。それに合わせたカリキュラムにする必要があるため、教育分野においても、ICTに精通した人材は需要を増すに違いない。

職場を追われる人~不誠実な管理業務