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(写真=PIXTA)

Facebookは虚偽ニュースの拡散を防ぐ為の対策として、虚偽ニュースの疑いがある記事をシェアすると、「Disputed(直訳すると係争中)」と表示される機能を米国で運用開始した。日本では「問題あり」と表示されるとヘルプページには書かれているが、運用開始時期は発表されていない。

外部機関による客観的な「フェイク・ニュース」チェック

事の発端は米国大統領選挙だ。トランプ大統領の当選はSNS上で拡散される「フェイク・ニュース」が広がった為であるという論調が聞かれるようになった。オバマ元大統領もFacebookを名指しし、「フェイク・ニュース」への懸念を示した。Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOは「フェイク・ニュース」の問題を真剣に受け止め、対策を検討していると2016年12月に発表していた。

今回の新機能は2段階のステップによって、「フェイク・ニュース」の疑いがある記事を判別する。まずはFacebookユーザーによる報告である。報告を受けた記事は国際的な事実確認組織Poynterへ参加している機関によって審査され、複数の機関が虚偽であると判断した場合に、「Disputed」という警告が表示されるようになる。外部機関によるチェックを設けている事に特徴がある。Poynterには米ABC Newsや米Washington Post等のメディアが参加している。

この外部機関によるチェックの仕組みは「フェイク・ニュース」を見分ける意味では非常に強力な仕組みである。しかし、現状Poynterへ日本からの参加団体は無い。日本で今回の新機能がリリースされた場合は、外部機関の客観性にも注意する必要がある。

SNSはメディアに当たるのか

「フェイク・ニュース」の問題は非常に大きなものとなっている。オックスフォード大学出版局は2016年の「Word of the year」に「ポスト・トゥルース」を選んだ。事実に基づかない政治という意味で使われ、客観的事実では無く、個人的信条や感情へのアピールで与論形成が成される政治文化という意味で使われる。2016年の米大統領選で大きく取り上げられる事となった。

「ポスト・トゥルース」時代では個人のメディアリテラシーがより重要となる。Facebookによる対策はメディアリテラシーを高める為の一つの手法であるが、それ以上に各個人がメディアに触れる際に、「フェイク・ニュース」を見分ける意識を持つ必要がある。

Facebookはこれまで「Facebookはメディアでは無い」との見解を示してきた。あくまでも場所を提供しているに過ぎず、投稿の内容を規制する事については否定的であった。しかし、米大統領への批判や世論へ与える影響力を考慮し、対策に踏み切らざるを得なくなった。また、2017年4~5月にフランスで大統領選挙が行われる。Facebookはこれより前に新機能を出す事で、新たな批判を回避する狙いもあった。

今後は他のSNSで同様の対策が求められていく可能性がある。規制が強まり、人々の自由な発言が制限されていけば、SNSというプラットフォームの進退にも関わる問題となり得る。SNSがメディアに当たるかどうかは非常に難しい問題である。SNSというプラットフォームの持続的な発展の為に、SNS側の規制も重要であるが、各個人のメディアリテラシーの向上が欠かせない。(ZUU online編集部)

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