3月21~24日の東京株式市場は一進一退の展開となった。
日経平均株価は一時1万9000円の大台を割り込む場面も見られたが、この水準では押し目買いも入り、週末には下げ渋りとなった。市場は模様眺め気分が強く、日経平均株価は次の材料が出るまで一進一退が続きそうだ。

東証マザーズ「週間出来高」ランキング

それでは今回は東証マザーズ市場の「週間出来高」ランキングを見ていこう。

(1)ディー・ディー・エス <3782> 2516万7300株
(2)サイバーステップ <3810> 2108万5600株
(3)Aiming <3911> 2066万7700株
(4)ジーエヌアイグループ <2160> 1980万3000株
(5)アスカネット <2438> 1815万8500株
(6)ジャパンエレベーターサービスホールディングス <6544> 1752万2100株
(7)ビーグリー <3981> 1557万5600株
(8)ACCESS <4813> 1083万9500株
(9)モブキャスト <3664> 503万4600株
(10)日本アセットマーケティング <8922> 502万2100株
※銘柄、証券コード、出来高。データはヤフーファイナンスに基づく。

この週の東証マザーズ指数は堅調に推移。上値の重い日経平均株価とは対照的だった。出来高上位10銘柄を業種別でみると情報・通信業が6銘柄と最多であった。その他はサービス2銘柄、医薬品、不動産が各1銘柄となっている。

ディー・ディー・エス、自治体で本人認証システムの採用進む

今回は、東証マザーズ「週間出来高」ランキングから、ディー・ディー・エス、ジーエヌアイグループ、アスカネットの3銘柄を取りあげたい。

ディー・ディー・エスは指紋など生体認証ソフトを手掛けるIT企業だ。
本人認証セキュリティープラットフォーム「EVE」シリーズで本人確認時の二要素認証を自治体に提案している。

3月22日、同社は「EVE」シリーズが2016年度に168自治体に新規採用され、242自治体で利用されると発表した。

総務省は、マイナンバー関連事務で個人情報が流出するのを防ぐため、自治体に補助金を交付しており、こうした動きも同社には追い風となっているようだ。インターネットサービス等でパスワードから生体認証への移行が進むなかで、自治体はもとより企業向けの生体認証システムのさらなる需要拡大が期待されている。

ジーエヌアイグループ、中国市場の拡大期待で上昇

ジーエヌアイグループはバイオ創薬ベンチャー。
同社の肺線維症治療薬「アイスーリュイ」が中国人力資源社会保障部の新保険目録に収載されたことから、中国市場の拡大期待が高まっている。

株価は2月中旬に230円台で推移していたが、今月に入り出来高の増加を伴って上昇、一時850円台の高値をつける場面も見られた。ただ、上昇ピッチが急だったこともあり、その後は利益確定売りが出ているもようだ。

アスカネット、2つの買い材料に反応して急上昇

アスカネットは、インターネット経由で「個人写真集を制作できるサービス」を提供する新興企業である。

この週には2つの買い材料があった。
一つは空中に像を浮かび上がらせるエアリアルイメージング事業で、今後出展する海外展示会の内容が具体化したこと。もう一つは、高速道路会社が、アスカネットなどが提案した逆送事故防止の取り組みを選定したことである。

この2つの買い材料を手掛かりに株価は前週末から30%を超える上昇となった。(ZUU online 編集部)

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