3月27~31日の東京株式市場は上値の重い展開となった。
米国のトランプ政権が廃止を目指してきた医療保険制度改革法(オバマケア)の代替法案が撤回に追い込まれ、先行き不透明感が拡大した。日経平均株価は1万9000円を挟んで一進一退の展開が続いている。「トランプラリー」に陰りが見られ始めたことで、しばらくは積極的に仕掛けにくい状況が続きそうな雲行きだ。

三越伊勢丹HD,株価
(写真=Thinkstock/Getty Images)

東証1部「3月の月間値下がり率」ランキング

今回の東証1部 株式ランキングは「3月の月間値下がり率」上位10社の顔ぶれをみていこう。

(1)アドバネクス <5998> 1487円 -20.48%
(2)日本写真印刷 <7915> 2638円 -17.43%
(3)東洋鋼鈑 <5453> 385円 -17.03%
(4)タカラレーベン <8897> 496円 -16.64%
(5)バロックジャパンリミテッド <3548> 1240円 -16.39%
(6)パスコ <9232> 353円 -16.15%
(7)日華化学 <4463> 1037円 -16.10%
(8)オーイズミ <6428> 585円 -15.09%
(9)三越伊勢丹ホールディングス <3099> 1222円 -15.08%
(10)ミマキエンジニアリング <6638> 643円 -14.49%
※銘柄、証券コード、31日終値、値下がり率の順。

業種別では小売りが2銘柄ランクインしている程度で、特に大きな偏りは見られなかった。ただ、円高の影響が懸念される中で売られた銘柄も少なくなかったようだ。値下がり率は、10位のミマキエンジニアリングが -14.49%、1位のアドバネクス -20.48%となっている。

アドバネクス、円高による一段の業績悪化懸念が重荷に

それでは今回は上記ランキングから、アドバネクス、日本写真印刷、三越伊勢丹ホールディングスを取りあげたい。

アドバネクスは精密バネを手掛ける金属メーカー。メキシコや中国など世界各地に拠点を構える。

2017年3月期は、さいたま市やメキシコの新工場立ち上げに関して固定費などが増加するため、減収減益を予想している。業績回復は、新工場が軌道に乗る2018年3月期以降になる見通しだ。

同社の業績は円高の影響を受けやすいのも一つの特徴だ。株価は2月7日に1992円の高値をつけた後、じりじりと値を下げている。

日本写真印刷、営業赤字予想に転落

日本写真印刷は京都市に本社を置く印刷会社。自動車内装材やスマートフォンケースなどに印刷する「産業資材」、タブレット端末などに使われるタッチ入力技術(ファインタッチ)を中心とする「ディバイス」、従来型の商業印刷などの「情報コミュニケーション」を柱とする。また、米医療機器メーカーのグラフィックコントロールズを買収し、医療機関で使用する消耗品や器具なども新たな事業の柱としている。

2月9日、同社は2017年3月期の営業損益予想を20億円の赤字(従来予想は20億円の黒字)と下方修正した。ディバイス事業での新規受注のための開発費の増加、販売する製品構成の利益率悪化などを理由として挙げている。

日本写真印刷も為替の影響を受けやすい銘柄で、株価は3月上旬に昨年来高値3485円をつけてから調整ムードを強めている。

三越伊勢丹HD、突然のトップ退任を嫌気

三越伊勢丹ホールディングスは百貨店大手。東京都内にある伊勢丹新宿本店、三越日本橋本店、三越銀座店を中核店舗とし、全国に直営店や系列の地場百貨店を持つ。伊勢丹新宿本店の売上高は約2700億円で、店舗別では国内最大を誇る。

大西氏は百貨店業界の中で、外部テナントに利益を依存せず、百貨店業そのものの強化を目指す急先鋒的な経営者で、飲食ビジネス、婚礼、カルチュア・コンビニエンス・クラブとの提携によるポイント事業拡大など、百貨店業再生に向けた施策を矢継ぎ早にうっていた。それだけに、今回の退任については様々な憶測を呼んでいる。

三越伊勢丹ホールディングスは大西氏退任の理由について「(経営計画のポイントである)2018年度の営業利益500億円達成が2年間後ろ倒しになった」ことを受けての経営体制刷新としている。ただ、メディア等で様々な憶測がなされているほか、株式市場でも「突然のトップ交代」を嫌気する売りが先行した。その結果、同社の3月の値下がり率は、-15.08%に達した。(ZUU online 編集部)

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