7月を迎え暑さも厳しさを増してきました。
この時期は仕事で外回りされる人は大変ですよね。私のようなクリエイティブな職業ならカジュアルな服装でも許されることが多いのですが、営業職となるとそうはいきませんからね。

私の知人にも営業職の人がいるのですが、やはりスーツにネクタイを着用、そして重たいカバンを抱えて取引先を回るのだそうです。ただ、雨の日はなるべく地下鉄で回れるところを優先しているとも言います。

今回は、都内近郊の地下鉄などが提供する「乗り放題」チケットを使いこなす方法を紹介しましょう。

「24時間乗り放題」を活用しよう

都内では、東京メトロ(東京地下鉄)が24時間乗り降り自由となる「東京メトロ24時間券」を600円で販売しています。

東京メトロの初乗りはICカードで165円、切符は170円です。ICカードで4回乗り降りすると660円になりますので、3カ所以上の駅を回る予定があれば「東京メトロ24時間券」がお得です。

さらに、この乗車券の使い勝手が良いところは、文字通り「24時間」使えることです。午後に外出する場合は、翌日の午前中まで自由に乗り降りできます。

地下鉄の乗り放題には様々な種類があります。たとえば、「東京メトロ・都営地下鉄共通一日乗車券」は東京メトロ全線、都営地下鉄全線の乗り降りが自由です。「東京フリーきっぷ」は東京メトロ全線、都営地下鉄全線、都電、都バス、日暮里・舎人ライナー、JR線の都内区間の乗り降りが自由となります。

なお、「東京メトロ24時間券」「東京メトロ・都営地下鉄共通一日乗車券」にはPASMO版もあります。

外回りで月○回以上利用する人にお得な方法

東京メトロを通勤で利用されている人には、さらなるお得な方法があります。それは「全線定期券」です。

「全線定期券」は有効期間内であれば、東京メトロ線内を何度でも自由に乗り降りできる定期券で、1カ月間の料金は1万7300円となります。

ちなみに、渋谷から大手町まで1カ月間の「通勤定期」の料金は7480円です。「全線定期券」との差額は9820円となります(1万7300円−7480円=9820円)。

上記の9820円をICカードの初乗り料金(165円)で割ると約60となります(9820円÷165円=59.5)。つまり、このケースでは営業職などの外回り等で60回以上利用する人であれば「全線定期券」を購入したほうがお得になる計算です。

読者のみなさんは、1カ月に仕事でどのくらい東京メトロを利用していますか? この機会に見直してみてはいかがでしょうか。

お得な「乗り放題チケット」活用法

ところで、都内でも特に西側を頻繁に利用される人もいると思います。たとえば、埼玉県の所沢に住んでいて、仕事などで都内の二子玉川を訪れる機会が多い人であれば「西武東急線トライアングルチケット」が便利です。

通常、所沢から二子玉川までは西武池袋線から副都心線、東急田園都市線と乗り継ぎが必要で料金は730円、往復で1460円です。ここで「西武東急線トライアングルチケット」を使えば1340円になります。

「西武東急線トライアングルチケット」は、西武線の出発駅から副都心線の接続駅までの往復と副都心線の小竹向原から渋谷駅+東急東横線+東急田園都市線+東急大井町線のエリアであれば、自由に乗り降りできる「1日乗り放題」のチケットなのです。

上記はほんの一例にすぎません。各私鉄でも様々な乗り放題のチケットが発売されているのですが、割引チケットについては意外と知らない人が多いです。仕事に限らず、良く利用する路線があれば、一度チェックをして見ると良いかも知れませんね。

週末は「仕事を忘れて」旅行を楽しみましょう

旅行などの周遊券も意外と見落とされがちです。

たとえば、小田急電鉄が発行している「箱根フリーパス」。小田急線の往復と箱根鉄道、箱根登山バス、ケープルカー、ロープウェイなど8つの乗り物が「乗り放題」になっているチケットです。

小田急電鉄では、同じように「江の島・鎌倉フリーパス」も販売しています。また、東急線でも「横濱中華街 旅グルメきっぷ」「みなとみらいチケット」などお得キップがあります。

普段は仕事に追われてなかなか旅行に行けない人も多いと思いますが、週末はちょっと足を伸ばして気分転換をしてみるのも良いものです。仕事を忘れて思いっきり楽しんでみませんか?

長尾義弘(ながお・よしひろ)
NEO企画代表。ファイナンシャル・プランナー、AFP。徳島県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務。1997年にNEO企画を設立。出版プロデューサーとして数々のベストセラーを生み出す。著書に『コワ~い保険の話』(宝島社)、『こんな保険には入るな!』(廣済堂出版)『怖い保険と年金の話』(青春出版社)『商品名で明かす今いちばん得する保険選び』『お金に困らなくなる黄金の法則』(河出書房新社)、『保険ぎらいは本当は正しい』(SBクリエイティブ)、『保険はこの5つから選びなさい』(河出書房新社発行)。監修には別冊宝島の年度版シリーズ『よい保険・悪い保険』など多数。

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