中国国家観光局によると、2017年の中国人の海外旅行者数は、前年比7%増の1億3000万人に達した。そして、中国人の旅行先では、日本の人気が非常に高い。世界最大級のホテル予約サイトHotels.comが2年ごとに発表する、中国人旅行者の動向についてのアンケート調査「Chinese International Travel Monitor(CITM)」の2016年版によると、中国人が選ぶ人気旅行先の2位に日本がきており、2018年は1位になるなど、人気は引き続き高まっている。
中国人旅行者が今後12カ月で訪れたい国 フランスと米国が首位に
2016年の調査では、まず中国人旅行者が旅行への支出を惜しまない姿勢が表れており、旅程についても長期化の傾向がある事が伺えた。1年間の旅行回数は昨年調査時の平均3回から4回へと増加しており、1回の旅行に費やす日数も平均5日から7日へと増加している。過去12カ月の旅行支出額は、前年比4%増の3600米ドルと、平均収入の4分の1を超す割合だった。1日あたりの旅行支出も前年比8%増となっており、更に今後12カ月の旅行支出を約10%増加させる意向を示している。ミレニアル世代を中心に旅行への意欲は非常に高い。
調査では中国人旅行者が今後12カ月の間に訪れたい国も発表された。1位に輝いたのはフランスと米国で共に18%。フランスは前年9位、米国は同12位となっており、大きくランクを上げている。3位はこちらも同率でオーストラリア(前年1位)とカナダ(前年17位)が16%となった。
日本は10%の回答を得て7位となっており、前年の2位からランクを落としている。フランスや米国、カナダといった地理的に遠い欧米諸国が大きくランクを上げており、中国人旅行者のより遠い国への旅行意識が高まりつつある事がわかった。