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100万ドルもの資産を動かす、チャイナ富裕層の激増

ボストン・コンサルティング・グループの報告書によると、中国の富裕層は2013年に237万8000世帯あり、その辞典で前年比82%増加しており、日本の124万世帯の約2倍ある。

世帯当たりの流動資産が100万ドル(約1億円)以上と呼ばれる『富裕層』を獲得しようと、世界が躍起になっている。今回はその中で新制度を発表したオーストラリアとビザ緩和に動く日本に注目する。


永住権獲得に14億円!桁外れのグリーンカードの需要はあるのか?

移民の受け入れに積極的なオーストラリアは、10月14日新たな移民制度を発表した。2015年7月より導入される『永住権』の優先策だ。内容としては、1年間に1,500万オーストラリアドル(約14億円)以上を投資すれば、永住権を優先して獲得できるというもの。

永住権は選挙権以外の権利(住居の自由、職業の自由(公務員以外)、医療保険加入、失業保険加入など)が与えられる。また、相続税、贈与税が発生しないため資産をオーストラリアに移す富裕層は多い。

世界有数の良好な鉄鉱石と石炭の産出国であり、投資マネーが集まる事でも知られるオーストラリアは中国の富裕層や要人らの投資をターゲットに上級投資家ビザが2012年に制度化されていた。そのときの調査では1,000万人もの中国富裕層がオーストラリアへの投資を考えているとの結果がでており、今回の「永住権」優先策でさらにオーストラリアへの投資や移民ブームは続くものと考えられる。


日本の取り組みはどうか?

日本の観光庁は2020年の東京オリンピックまでに、年間2,000万人の観光客受け入れを目標とするプランニングを発表。法務省や外務省との連携で、訪日ビザの発給要件の緩和検討に入った。

日本政府観光局(JNTO)によると2014年9月の訪日外客数は前年同月比26.8%増の109万9,100人だった。そんな中、中国は前年同月比57.6%増の24万6,100人で過去最高を記録した。中国人の訪日なくして、観光客受け入れ2,000万人受け入れはありえないだろう。

さらに10月12日、外務省が中国人富裕層向けに、マルチビザ発給要件の緩和を検討することが分かった。マルチビザとは、有効期限内に何度も訪日が可能で、沖縄か東北3県への訪問が指定されているが、今回沖縄が除外される模様だ。

日本では、平成26年1月から、「国外財産調書制度」を施行して海外に資産を移して節税あるいは脱税する動きにも目を配らせている。その一方で上記のように、中国人富裕層の移住促進に積極的なのである。


日本の医療機関受診が「ステータス」

隠れた注目度では、日本の健康インフラへのツアー参加が増加だ。株式会社メディケア・リード・ジャパンは京都を拠点にメディカルツーリズムサービスを行う企業だが、昨今「観光ついでに、日本でがん検診」といったツアーとは異なり、上海や大連の医療機関と提携し、日本の医療法人との橋渡し役を行っている。

医療関係者によると、多くの中国人観光客が日本の病院で「患者としての扱われ方が素晴らしい」と驚嘆の声を上げ、また多くの医療関係者は検診だけでなく、臨床、執刀のレベルの高さと入院環境の充実ぶりへの波及効果を狙っている。

現在のところは、中国国内でのPET-CT健診・美容整形・免疫療法に関するニーズを精査に終始しているが、富裕層の中には実際に日本の病院に入院するなど、医療滞在ビザの取得数が激増している。

中国人患者に関しては、日本の医療保険の適用にはならないため、全額自己負担になるが、それでも日本の医療機関を希望する富裕層は増加する一方だ。特に、放射線医療機器の導入が遅れていること、インシデントや医療事故が頻発している中国の病院での治療よりも、安全で高度な医療を受けることが、富裕層にとっての「保障」となりつつあるようだ。

全額自己負担で満足した医療を受けてもらえるならば、日本は医療専門通訳や医療機関へのコンサルティングなど新規産業も生まれる。今後新たなサービス産業としての医療を追求すべきときではなかろうか。

(ZUU online)

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