8月7日~10日の東京株式市場は軟調に推移した。北朝鮮情勢をめぐり1ドル=108円台まで円高が進み、株式市場では先物を中心に海外投資家の売りが先行する場面も見られた。日経平均株価は取引時間中に1万9600円台まで下落し、下値模索の動きとなった。

現在の日本株は、好調な企業業績や日銀のETF買いなどが下値のサポート要因となっている。しかし、一方で北朝鮮をめぐる地政学リスクや、米長期金利の低下に伴う円高観測などが広がると、下値不安を一層強める可能性も否定できないので注意が必要だ。

東証1部「PER」上位10社の顔ぶれ

ワタミ,株価
(写真=Thinkstock/GettyImages)

それでは、今回は東証1部の「PER(株価収益率)」上位10社をみていこう。

(1)キムラタン <8107> 7円 (連)700.00倍
(2)ボルテージ <3639> 1367円 (連)697.45倍
(3)ワタミ <7522> 1409円 (連)550.39倍
(4)ミニストップ <9946> 2417円 (連)466.60倍
(5)レシップホールディングス <7213> 947円 (連)350.74倍
(6)わかもと製薬 <4512> 278円 (単)323.26倍
(7)ティアック <6803> 44円 (連)258.82倍
(8)テンアライド <8207> 404円 (連)255.70倍
(9)大庄 <9979> 1807円 (連)249.24倍
(10)リコー <7752> 1019円 (連)246.14倍
※銘柄、証券コード、株価、予想PERの順。(連)は連結、(単)は単体。データはヤフーファイナンスに基づく。

PERは、現在の株価が「1株当たり純利益(EPS)」の何年分に相当するかを表したもの。10日時点の東証1部全体(市場平均)のPERは15.53倍であるが、一方で上記ランキングでは最も低いリコーですら246倍で、市場平均から大きくかけ離れている。

業種別では小売業が4銘柄と最も多く、次いで電気機器が2銘柄、その他は繊維製品、情報・通信業、輸送用機器、医薬品で各1銘柄となっている。

ボルテージ、成長率鈍化で事業モデル改革に取り組む

今回は上記ランキングからボルテージ、ワタミ、ミニストップの3銘柄を取り上げる。

ボルテージは恋愛シミュレーションを主力とするモバイルゲーム会社。2006年に恋愛ゲームの第1弾をリリースし、事業の中核に位置づけた。2017年6月期の予想EPSが前期の約20分の1に縮小した結果、PER上位にランクインした。

同社は創業者の津谷祐司氏が会長兼社長を務める。津谷氏は米サンフランシスコに移住した後の2013年9月に会長となり、後任の社長には横田晃洋氏が就任した。しかし、2016年7月に津谷氏が社長に復帰し、横田氏は取締役となった。横田氏は同年9月に副社長となり、2017年6月に退任した。

津谷氏はWebサイトに「3年戦略」を掲載している。2015年6月期、2016年6月期にそれぞれ売り上げの伸び率が鈍化したことについて「現状のままでは売上・利益の逓減(ていげん)が見込まれる。原因は、当社のビジネスモデルが昨今の環境変化に対応しきれていない事にある」と強調。ビジネスモデルを改革すると宣言している。

具体的には、自社の強みを見極め事業区分を再整理し、15の自立組織へ再編成、「新シリーズ」「実験作」「新立地」を積み上げるとしている。

ワタミ、悪評は最悪期を脱出か?

ワタミは全国展開する居酒屋チェーン。同社は数年前には従業員の過労自殺案件など評判を落とす話題が多く、「ブラック企業」の代名詞のような会社とされていた。

最近も求人サイトに掲載された初任給に関する記述が「127時間以上残業する可能性がある」と受け取ることのできる内容であったため、非常識な待遇だとインターネット上で話題となった(※ワタミ広報はメディアに、誤解を招く内容だったと回答している)。

ただ、それでも以前に比べこうした悪評につながる話題は減少する傾向にある。最近はマグロ専門居酒屋「ニッポンまぐろ漁業団」などワタミの名前を店名に付けない新業態店の出店を強化し、業績回復を目指している。

ミニストップ、海外事業強化で2018年2月期も純利益減少

ミニストップは大手流通イオン傘下のコンビニエンスストアチェーン。

ミニストップのEPSは2016年2月期は30円台前半だったが、2017年2月期は7円に急降下し、2018年2月期予想はさらに減少する見通し。韓国、ベトナムでの出店強化による負担増が今期の業績には足かせとなる。

2017年2月期実績でみると、単体事業ではチェーン全店売上高が前期比微増の3404億円となった。営業利益は減少したものの純利益は増益を確保するなど、競争が激しさを増すコンビニビジネス市場の中ではまずまずだった。しかし、連結ベースでは、韓国ミニストップ事業が前期の変則決算の反動やウォン相場下落により売上高が目減りしたこと、ベトナムでの出店に伴う初期費用の増加も圧迫要因となり、連結営業総収入が8%減少した。

ミニストップの国内店舗数は2244店でセブン-イレブン・ジャパン、ユニー・ファミリーマートホールディングス、ローソンに次ぐ国内4位。しかし、1万店以上を構える大手3位との差は依然として大きい。(ZUU online 編集部)

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