中国経済
(画像=PIXTA)

台湾、中国はIPOの規模も破格

今回【第3回】と次回【第4回】では台湾、中国の大型IPOにスポットライトを当てて紹介する。台湾(経済的に連動している中国と合わせて考えた場合)、中国は人口規模、経済規模ともに大きいため、IPOも大規模だ。

当然世界的に与える影響が大きいため、投資家としては投資対象に入れていなくても把握しておきたい。

資金調達額は4612億円相当

富士康工業互聯網(601138)は、シャープを買収したことでも有名な鴻海精密工業(ホンハイ)の主要傘下企業の一つ。アップルのiPhoneの組み立てなどを行い、世界最大の電子部品OEM、ODMメーカーである富士康工業互聯網は5月24日、本土A株市場で公募を行った。発行価格は13.77元/株(234円相当、1元=17円で換算、以下同様)。発行株数は19億7000万株。調達額は271億2700万元(4612億円相当)に達した。

ちなみに、2017年における日本市場最大のIPOはLIXILビバ(東証第一部)で96億7600万円であった(2017年IPOレポート(総括)、KPMGより)。

28日には当選者が発表されているが、インターネットを通じた主に個人投資家向けの公募は10億600万株で全体の51.1%を占め、当選確率は0.34%であった。PERは2018年12月期予想利益に対して17倍で、本土A株メインボード上場にしてはほぼ上限である。

本土A株市場のIPO価格は当局の指導によって、低く抑えられており、通常、上場後、ストップ高が数回続く。そうした実情があるので一般的に当選確率は1%に遠く及ばず、0.34%といった確率は相対的に高い。ただ、発行規模は過去2年で最大にもかかわらず、1%に満たないのだから、本土の資本市場は十分な厚みがあると言えよう。

個人投資家はインターネットを通じた公募に参加するが、大口の顧客、事業会社、金融機関などは、証券会社の営業を通じた従来型の公募に応じる。このうち、安定株主として長期保有を希望する投資家は戦略的投資家の立場でIPOに参加した。

富士康工業互聯網のIPOで注目すべき点は、この戦略的投資家として、中国を代表する20機関が参加している点である。

政府系企業、BATが資本参加