中国経済,BAT,ATM
(画像=アント・フィナンシャルWebサイトより)

目次

  1. 急成長するアント・フィナンシャル
  2. バイドゥに代わってアントを?
  3. 機関投資家の投資先
  4. アントの今後の戦略は
    1. 世界化
    2. 商業モデル拡大
    3. 技術の進歩
  5. ATMで市場価値トップ10の3席を狙う。

※2018年6月配信記事を再編集したものです。

急成長するアント・フィナンシャル

中国・アリババグループの金融会社、アント・フィナンシャル(螞蟻金服)の関連ニュースが2018年に入って増えた。ニュースは主にそのステータスに関するものである。ユニコーン企業なので、時価総額によって量ることはできない。そのため各機関やメディアによる分析は花盛りとなっている。

900億元(1兆5400億円)の融資を集めたことをどう評価するか。低く見積もっても、企業価値にして1兆元(17兆1500億円)の値はあるという。アント・フィナンシャルの実力をどう評価すべきなのか、ニュースサイト「今日頭条」の特集記事から考察してみよう。

バイドゥに代わってアントを?

長く中国経済をリードしてきたIT3巨頭BAT。バイドゥ、アリババ、テンセントの3社は上場企業(ニューヨーク、香港市場)のため、直近の市場価値ははっきりしている。 その3社の市場価値を見ると、アリババ3兆4000億元、テンセント3兆3000億元 バイドゥ5800億元となっている。ATの2社は突出しているが、バイドゥはかなり水を開けられている。

このため、アント・フィナンシャルの企業価値が本当に1兆元なら、バイドゥを外して、アントを入れるべきではないかという議論がでてきた。「螞蟻の発音は、マーイー(ma yi)のため、Mを入れ「ATM」が覚えやすくてよい」という。しかし、そうなるとAもMもアリババグループになる。創業者の馬雲は、2枚目のエースを手に入れることなり、もうどんなゲームでも必勝ではないか。

機関投資家の投資先