中国経済,小売業
(画像=PIXTA)

目次

  1. 中国のネット通販の特徴とは
  2. 100強におけるネット通販比率は60%
  3. 小売業のトップ10企業は
  4. ネット通販の巨大な市場空間

中国のネット通販の特徴とは

中国重慶市で2018年6月末、「第13回零售商(小売商)大会」が開催された。席上、中国商業連合会と中華全国商業信息中心は、2017年中国小売企業100強ランキングを発表した。それによれば売上トップ3は、天猫(アリババ)、京東/JD、大商集団だった。

ニュースサイト「新浪新聞」「今日頭条」などさまざまなメディアが分析記事を掲載しているので、それらの記事を手掛かりに、日本とは全く異なる、中国小売業の特徴を探ってみよう(1元=16.7日本円※この記事は2018年7月1日の記事を再編集したものです。)。

100強におけるネット通販比率は60%

2017年、小売100強企業の売上は6兆800億元で、前年比26%のプラスだった。これは前年より7.5%増加している。中でも電商(ネット通販)の伸びは著しい。ランキング入りしている、天猫、京東、唯品会、アマゾン中国、当当網、考垃厳選、聚美優品、以上7社のネット通販企業の売上は、3兆5700億元で、前年比41.2%も伸びている。そして百強企業の売上に占めるシェアは、58.7%とほぼ6割に達している。

実体店舗小売業87社の売上は1兆8700億元で、前年比7.5%のプラスだった。伸び率はここ4年で最高だった。

残りの6社、蘇寧、国美、ウォルマート、永輝、歩歩高、銀泰は実体店舗+ネット通販の二本立てである。彼らの売上は6416億元で、前年比15.5%のプラスだった。

仮に6社のネット通販売上を2000億元とすれば、100強企業に占めるネット通販シェアは62%となる。

国家統計局のデータによれば、2018年1~5月までの小売総額は、14兆9176億元(▲9.5%)である。そのうちネット通販は3兆2691億元(▲30.7%)で全体シェアは21.9%だ。物販系に限れば16.6%である。日本の2017年データでは、ネット通販(物販系)シェアは5.79%である。中国は日本の約3倍、ネット通販王国といってよいだろう。

小売業のトップ10企業は