中国経済,アリババ,人材育成
(画像=PIXTA) ※写真はイメージです。

目次

  1. アリババを支える「腰部管理者」とは?
  2. アリババの管理職登用の仕組みとは
    1. ・初級管理者
    2. ・中級管理者
    3. ・高級管理者
  3. さまざまなコースで管理職を育成
    1. 1 侠客行
    2. 2 3A計画と学校
    3. 3 工房的実践課程
  4. 「天地を見て、自己を顧みる」

アリババを支える「腰部管理者」とは?

中国メディアでは、アリババとその創業者、馬雲(ジャック・マー)の話を聞かない日はない。アリババの時価総額は約4800億ドルで、世界6~8位の水準にある。それに未上場の金融子会社、低い見積りでも企業価値1500億ドルとされるアント・フィナンシャルがある。2つを合わせれば、世界3位、4位のアルファベットやマイクロソフトに近く、もはや世界の頂上に近いレベルになる。

中国国内での発信力は、馬雲のカリスマとも相まって、断トツのナンバーワンだ。一挙手一投足がニュースとなる、まさに中国IT界を象徴する存在である。そのアリババを支える中間管理職「腰部管理者」の特集記事を、ニュースサイト「今日頭条」が掲載した。

アリババ躍進の秘密に迫ってみよう。

アリババの管理職登用の仕組みとは

アリババの管理職層は、初級、中級、高級に分かれ、さらに10のクラスに分類される。

・初級管理者

M1 主管
M2 経理
M3 資深経理

・中級管理者

M4 総監
M5 資深総監

・高級管理者

M6 副総裁
M7 資深副総裁
M8 執行副総裁
M9 副董事長
M10 董事長

このうち中級管理者(M4、M5)のことを「腰部管理者」と呼ぶ。腰がまっすぐに伸びてこそ頭は安定する。企業の足腰に例えたものだ。すでに一定の管理経験を持ち、複数の小集団を束ねている。

中級管理者の能力モデルは次の5つから構成されている。

快速応変……変化を予測してすみやかな行動をとる。

送代創新……挑戦を重視し、試行錯誤は包容する。速やかに学習成果を上げる。

群策群力……平等な対話と参画を奨励し、認識は共有する。

協策共嬴……部門にとらわれず、資源を共有し、管理力を向上する。

把握関鍵……ポイントを把握する。早まって決めつけない。

さまざまなコースで管理職を育成