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アリババを支える「腰部管理者」とは?
中国メディアでは、アリババとその創業者、馬雲(ジャック・マー)の話を聞かない日はない。アリババの時価総額は約4800億ドルで、世界6~8位の水準にある。それに未上場の金融子会社、低い見積りでも企業価値1500億ドルとされるアント・フィナンシャルがある。2つを合わせれば、世界3位、4位のアルファベットやマイクロソフトに近く、もはや世界の頂上に近いレベルになる。
中国国内での発信力は、馬雲のカリスマとも相まって、断トツのナンバーワンだ。一挙手一投足がニュースとなる、まさに中国IT界を象徴する存在である。そのアリババを支える中間管理職「腰部管理者」の特集記事を、ニュースサイト「今日頭条」が掲載した。
アリババ躍進の秘密に迫ってみよう。
アリババの管理職登用の仕組みとは
アリババの管理職層は、初級、中級、高級に分かれ、さらに10のクラスに分類される。
・初級管理者
M1 主管
M2 経理
M3 資深経理
・中級管理者
M4 総監
M5 資深総監
・高級管理者
M6 副総裁
M7 資深副総裁
M8 執行副総裁
M9 副董事長
M10 董事長
このうち中級管理者(M4、M5)のことを「腰部管理者」と呼ぶ。腰がまっすぐに伸びてこそ頭は安定する。企業の足腰に例えたものだ。すでに一定の管理経験を持ち、複数の小集団を束ねている。
中級管理者の能力モデルは次の5つから構成されている。
快速応変……変化を予測してすみやかな行動をとる。
送代創新……挑戦を重視し、試行錯誤は包容する。速やかに学習成果を上げる。
群策群力……平等な対話と参画を奨励し、認識は共有する。
協策共嬴……部門にとらわれず、資源を共有し、管理力を向上する。
把握関鍵……ポイントを把握する。早まって決めつけない。