(本記事は、井上裕之の著書『会話が苦手な人のためのすごい伝え方』きずな出版の中から一部を抜粋・編集しています)

【恋愛】で、相手の求める答えを 読み取るコツ

いまや生活するうえで切っても切れないSNSですが、「SNS疲れ」という言葉があるように、便利であるがゆえ、使い方と関わり方を間違えるとマイナスに作用してしまうことも多々あります。

とくに学生やOL、主婦にとって、このSNSこそがコミュニケーションの基盤になっている人も多く、一度の「既読スルー」が大きな溝を生むなんてこともよくある話だそうです。

以前、私のところに「友だちの投稿を見て、ショックを受けたり、落ち込んだりしてしまう。どうしたらいいですか?」と相談に見えた女性がいました。

友だちの投稿に一喜一憂する彼女に「そもそも、その友だちってあなたに必要ですか?」と聞くと、「惰性で付き合っているような気がします。必要とは言い切れません」とのこと。

「それならば、なぜ彼女のSNSを見るのですか?」と問うと、「見たいと思って見ていたわけじゃなく、ただ習慣のなかで見るクセがついている」と話していました。

この彼女のように、惰性で友だちを続けたり、SNSを見ることが習慣化されている人が非常に多い。そもそもその部分こそが問題だと考えます。

人が現状を維持することは「退化」を意味します。

同じことをやり続ける、その場にいつづけることは、一見素晴らしいことのように思えます。

しかし、流れが速いこの時代のなかでは、その場に留まることはある意味成長していないことと同じです。

つまり、古いものを切り捨て、新しいことを始めることこそが、いまの時代に合った生き方だと私は考えます。

医療の世界もそうですが、携帯やパソコンなどのIT技術も、日進月歩で発展しています。そんなスピード勝負の時代に合わせ、自分自身も新しいものをどんどん取り入れバージョンアップしていくことが自分の成長につながります。

つまり、惰性で続けている友だちや、SNSによる価値のない情報交換に付き合う必要は一切ありません。

とはいえ、突然、オンライン上のグループから脱退しろといっても、それはリアルではありませんよね。であれば、着かず離れずの関係を続けることがベターなのかもしれません。

グループでの会話が始まったとしてもリアルタイムで会話に参加する必要はなく、みんなの会話がひと段落したタイミングを狙い、「仕事で携帯を見られなかった、ごめん」とひと言メッセージを入れるだけでいい。

その際、誰の意見にも共感も反発もせず、ただひと言メッセージを送っておくだけでいいのです。

グループでの会話は、共感が求められます。

よって、あなたの態度に物足りなさを感じ、不満を言う人もいるかもしれません。

それならば、そのタイミングこそ切り捨てるための好チャンスと思ってください。

そもそもSNSとは、自分をセルフプロデュースする場としては非常に便利なツールだと私は思います。つまり受動的ではなく、能動的に使うことを目的とすれば、SNSに対しての意識も変わるはずです。

SNSは解釈が自由な世界であり、どう捉えるかは相手の自由です。

私もSNSを使用していますが、つねにリスクヘッジを意識し、細心の注意を払いながら発信・活用しています。

たとえば、私のセミナーに来てくださるお客さまと、誤解を招くような写真を撮ることは避けています。女性との2ショット写真や女性に囲まれた写真などは、SNSの世界では、いろいろな捉え方をされるでしょう。

要するに、「見た人がどう思い捉えるか」を考慮し、何か少しでも勘違いされるリスクがある写真は撮らない、発信しないことを心がけているのです。

しかしながら、世の中には自分の人生にあえてブレーキをかけるような見せ方をしている人が非常に多い。発信することで、かえってマイナスに作用していることに気付いていない人もたくさんいます。

SNSを活用している人はもう一度、受け取る側の立場になってみることを意識してみてください。

それでもまだ、オンライン上での会話から逃れられないという場合は、相手のコメントが終わるまで自分の意見を書き込まず、相手の手が止まるのを待ちましょう。

そして、相手が言いたいことをすべて書き終えたと思ったときに、ひと言だけ簡潔に自分の意見を送る。すると、相手は自分とあなたに温度差を感じます。自然と相手から連絡をしてくることがなくなるでしょう。

それはそれでいい。無駄な付き合いをなくすことは、自分の時間を豊かに過ごすための準備だと思いましょう。

すごい伝え方のコツ
グループでのやりとりは、うまく距離をとりながら付き合う

会話が苦手な人のためのすごい伝え方
井上裕之(いのうえ・ひろゆき)
歯学博士、経営学博士、医療法人社団いのうえ歯科 医院理事長、東京医科歯科大学非常勤講師を含め国 内外5大学非常勤(客員)講師、世界初のジョセフ・マーフィー・トラスト公認グランドマスター。1963年北海道生まれ。東京歯科大学大学院修了後、「医師として世界レベルの医 療を提供したい」という思いのもと、ニューヨーク大学をはじめペンシルベニア大学、イエテボリ大学などで研鑽を積み、故郷の帯広で開業。その技術は国内外から高く評価されている。報道番組「未来世紀ジパング」にて、最新医療・スピード治療に全国から患者殺到ということで取 り上げられる。また本業の傍ら、世界中の自己啓発や、経営プログラム、能力開発を徹底的に学び、ジョセフ・マーフィー博士の「潜在意識」と、経営学の権威ピーター・ドラッカー博士の「ミッション」を統合させた成功哲学を提唱。「価値ある生き方」を伝える講演家として全国を 飛び回っている。著書は累計発行部数130万部を突破。実話から生まれたデビュー作『自分で奇跡を起こす方法』(フォレスト出版)は、テレビ番組「奇跡体験! アンビリバボー」で紹介され、大きな反響を呼ぶ。『なぜかすべてうまくいく1%の人だけが実行している45の習慣』(PHP研究所)、『「学び」を「お金」に変える技術』(かんき出版)、『がんばり屋さんのための、心の整理術』(サンクチュアリ出版)、『なぜ、あの人の仕事はいつも早く終わるのか?』『「変われない自分」を一瞬で変える本』(きずな出版)など、ベストセラー多数。

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