要旨
新型コロナ・ショックを受けて日銀がETFの買入ペースを拡大させている。非常時の対応としては辛うじて正当化できるとしても、中長期的には効果が乏しい。今年3月の株価急落によって巨額の国民負担となる可能性もあった政策を、いつまでも続ける意義があるのか大いに疑問だ。
◆ポイント
- 日銀のETF(上場投資信託)買入額が累計30兆円を超えた
- これまで買入額の増額を繰り返してきたが、効果の持続性は乏しい
- 国民負担になり得る政策の目的達成状況を、日銀自身が国民に示すことを期待する
新型コロナ・ショックを受けて日銀がETFの買入ペースを拡大させている。非常時の対応としては辛うじて正当化できるとしても、中長期的には効果が乏しい。今年3月の株価急落によって巨額の国民負担となる可能性もあった政策を、いつまでも続ける意義があるのか大いに疑問だ。