FXは、限られた時間の中で資産形成ができる優れた投資手法の一つだ。一方で、知識がないままスタートすると、一気に資産を失ってしまう可能性もある。

この記事では、FXで稼ぐ方法を探している人に向けて、FXの基本的な知識や魅力、代表的な4つのトレード方法、勝つためのポイントや考え方を紹介していく。

そもそもFXとは?

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(画像=PIXTA)

FXとは、二国間の通貨を売買して利益を出す投資手法だ。日本語では外国為替証拠金取引という。英語の正式名称は「foreign exchange」で、略してFXと呼ばれることが一般的だ。

FXで稼ぐには?2つのリターンを知ろう

FXで稼ぐ方法は、主に2パターンがある。まずはそれぞれのパターンについて稼ぐ仕組みを理解しておこう。

為替差益で利益を出す仕組み

短時間のトレードでは、主に為替差益によるリターンを狙う。為替差益とは、為替レートの変動によって生まれる利益のことだ。

たとえば、「1ドル=100円」の時に、1万円で100ドルを購入したとしよう。その後、「1ドル=130円」になったタイミングで100ドルを売却すれば、1万3,000円になる。つまり、為替レートが変わったことで、3,000円得をしている。これが為替差益によるリターンだ。

スワップポイントで利益を出す仕組み

中長期のトレードでは、スワップポイントと呼ばれる金利差収入を得ることもできる。金利差収入とは、二国間の金利差によって得られる収入のことだ。

たとえば、日本の政策金利が0.1%、トルコの政策金利が11.1%という時に、日本円を売却してトルコリラを購入したとしよう。その場合、両国の金利差である11%分の金利差収入を毎日受け取れる。このような仕組みで得られる金利差収入を、スワップポイントという。

厳密には、政策金利とスワップレートは完全に一致するわけではない。また、通貨ペアを保有している間にスワップレートが変わることもあるため、注意したい。

FXの魅力とは?

FXの魅力は、レバレッジにより少ない元手で大きなリターンを得られる可能性があることだ。

株式投資や不動産投資の場合、ある程度まとまった資金がないと、投資を始めること自体難しいというケースも多い。しかしFXなら、数万円程度の少ない元手でも投資をスタートできる。

また、FXではレバレッジ取引が可能だ。レバレッジとは、一定の証拠金をあずけることで、元手の数十倍の資金で取引できる仕組みのことだ。

FXでは、最大25倍のレバレッジをかけてトレードができる。たとえば、10万円の証拠金があれば、250万円相当のトレードができるということだ。これが、FXが少ない元手でも大きなリターンをねらえるといわれている理由でもある。資金効率がいいのがFXの魅力だ。

FX会社 スプレッド
(取引コスト)
取引
単位
通貨ペア
米ドル/円 ユーロ/円
5万通貨以上の取引で5,000円SBI FXトレード 0.09銭 0.28銭 1通貨 34種類
取引1回で4,000円
キャッシュバック
DMM FX
0.1銭 0.3銭 1万通貨 20通貨
安心のGMOインターネットグループ外貨ex byGMO 0.2銭 0.5銭 千通貨 24種類
老舗のFX会社外為ドットコム 0.1銭 0.3銭 千通貨 28種類
最大手FX会社GMOクリック証券 0.2銭 0.3銭 1万通貨 20種類

FXのリスクとは?

FXにおいて、魅力とリスクは表裏一体だ。大きなリターンを得られる可能性があるということは、それだけ大きく損をする可能性もあるということでもある。

レバレッジをかけて10万円の証拠金をもとに250万円相当のトレードをしていたとしよう。その後、為替レートが変動して含み損が発生すると、純資産に対する証拠金が不足してしまう。そうなると、証拠金を追加で入金しなければならない。

このような事態を避けるため、「必要に応じて証拠金を追加できるよう、元手の一部で取引を始める」「レバレッジをかけすぎない」といった対策をしておこう。初心者のうちはまずは少額からトレードをスタートし、少しずつ金額を増やし、レバレッジをかけていくようにすると安心だ。

4つの代表的なFXのトレード方法

FXのトレード方法は、トレードの時間によって4つに大別される。それぞれのトレード方法の特徴を知り、自分に合ったトレード方法からスタートしてみよう。

スキャルピング

スキャルピングとは、数秒から数分という超短時間でトレードを繰り返し、小さな利益を積み重ねて稼ぐトレード方法のことだ。1回あたりの利益が小さい分、1回あたりのリスクも低い。その分、トレード回数は多くなり、1日に100回以上トレードするというトレーダーもいる。

スキャルピングでは一瞬の判断で勝敗が決まるため、瞬発力や反射神経に自信のある人に向いている。とはいえ、初心者のうちは短時間で値動きを読み、投資判断をするのは簡単ではない。スキャルピングは、一定のトレード経験を積んでから挑戦するといいだろう。

スキャルピングの利幅は1〜10pipsと言われている。例えば資金が10万円あり、米ドル/円のスプレッドは0.3銭で設定されている場合、1pipsの利益を上げるためには1.3pips(1.3銭)の利益を確定しなければならない。1米ドル=100円と仮定すると、資金10万円では1,000米ドルが購入可能。そして、1pipsの利益を確定した場合、1,000米ドル×1pip=10円の利益が出るのだ。

よって、スキャルピングでは1日につき10〜100円の利益を目指すFXの手法だと言える。

スキャルピングならSBI FXトレードがおすすめである。SBI FXトレードは1通貨から取引可能で、スプレッドも業界最高水準である。

デイトレード

デイトレードでは、1日のうち数時間トレードし、寝る前にはすべての通貨を決済してトレードを終える。通貨ペアを保有したまま眠ったり、休日を過ごしたりすることがないため、ストレスの少ないトレード方法だ。

1日のうち数時間だけをトレードにあてるため、スキマ時間にできる投資を探している人に向いている。サラリーマンでも、仕事を終えて帰宅後に数時間なら、トレードの時間を確保することも可能だろう。

デイトレードはスキャルピングほど短期的な判断をする必要がなく、通貨ペアを保有する期間も短いことから、リスクを抑えてトレードしたいFX初心者にも向いているトレード方法だ。FXで稼ぎたいなら、まずはデイトレードから始めてみるといいだろう。

デイトレードの利幅は10〜100pipsと言われている。スキャルピングの例を基に計算すると、1日につき100〜1,000円の利益を目指す投資スタイルだ。よって、5日で5,000円、20日で2万円ほどの利益を目指せばよいだろう。デイトレードは一度ポジションを保有すると、その日の終わりまでは保有し続ける。スキャルピングよりも取引回数が少なく精神的な負担も小さくなるため、FX初心者におすすめだ。

デイトレードにもSBI FXトレードがおすすめである。スキャルピングと同様で短期間での取引を何度も行う際にはスプレッドが狭いFX会社を選ぶと良いだろう。

スイングトレード

スイングトレードとは、数日から一週間は通貨ペアを保有し、為替差益やスワップポイントを得ることで稼ぐトレード方法だ。

デイトレードより1回あたりでねらえるリターンが大きくなる分、リスクも上がる。通貨ペアを保有したまま眠ったり、週末を迎えたりするため、精神的な負担も大きくなる。値動きが気になり、本業や私生活に影響が出ないよう注意したい。

デイトレードで一定の経験を積んでからスイングトレードを始めるといいだろう。

スイングトレードの利幅は100〜500pipsと言われている。スキャルピングの例を参考にすると、1,000〜5,000円の利益を目安にトレードしてほしい。または、利益の目標を決めておくこともおすすめだ。なぜなら、利益を求めすぎると思わぬ下落に巻き込まれてしまうからだ。

FXを始めたい方の中には、チャートの値動きを1日中見ることが難しい方も多いはず。スイングトレードは自身でロスカットラインを設定しておけば放ったらかしでよいので、トレードに時間を割けない方にも適している。

スイングトレードには外貨ex byGMOがおすすめである。外貨ex byGMOは1000通貨からの取引が可能であり、スワップもポイントも他のFX会社と比べて高く設定されている。

長期トレード

一週間から数年単位で通貨ペアを保有するトレード方法を長期トレードという。長期トレードはポジショントレードと呼ぶこともある。長期トレードでは、為替差益とスワップポイントの両方でリターンを最大化していく。

また、スワップポイントの受け取りを主目的として長期間にわたって通貨ペアを保有するトレード方法は、長期トレードの中でもスワップトレードと呼ぶ。

長期トレードでは、チャート分析だけでなく、各国の政策動向や経済状況を分析して値動きを予測する必要がある。スワップトレードなら初心者も可能だが、為替差益もねらうスタイルなら、経験を積んでから取り組んだ方が安心だろう。

長期トレードの利幅は500〜1,500pipsと言われている。スキャルピングの具体例を参考にすると、5,000〜1万5,000円の利益を目指すトレード方法だ。もちろん通貨ペアによっては、これ以上の利益も見込めるだろう。長期間保有し続けるためスプレッドによる取引コストを気にしなくてよいこともメリットの1つ。ただし大きな利益を狙える反面、急激な暴落やFX会社のシステムトラブルなどの影響も受けやすいデメリットもおさえておきたい。

長期トレードにはヒロセ通商がおすすめである。ヒロセ通商は通貨ペアが50ペアと業界最高水準であり、スワップポイントも高めに設定されていることで有名だ。

シストレとは?FXの自動売買で稼ぐ仕組み

シストレとはシステムトレードの略で、専用ツールで自動売買することをいう。シストレというと難しく感じるかもしれないが、むしろ一定のルールのもとトレードができるため、初心者に適したトレード方法のひとつだ。

シストレでは、一定のルールのもと、自動で通貨を売買する。寝ている間もふくめ、24時間チャンスがきたタイミングで売買を行ってくれるのがシストレのメリットだ。忙しくてチャートを見る暇がないサラリーマンでも、シストレなら取り組みやすい。

シストレのメリットは、感情を排した取引ができることだ。大きな損失を出す時というのは、感情がからんでいることが多い。「これ以上損をしたくない」「負けた分を取り返したい」「もっと値上がりするはずだ」といった感情が冷静な判断力をにぶらせ、損失につながるケースは多い。

シストレなら、こういったリスクを抑えて淡々と利益を積み上げていける。

FXで稼ぐコツは?稼いでいる人の考え方に学ぶ

FXで稼いでいる人が共通して持っている考え方が「損失は最小限に、利益を最大に」という考え方だ。理屈ではすぐに理解できても、これを実践し続けることは案外難しい。

「損失を最小限に」するには、損切を徹底する必要がある。損切が遅れれば、損失がふくらみ、それまでの勝ちが一瞬で無に帰すことになる。損切ルールを決めたら、ルールを徹底して確実に損切することが大切だ。

「利益を最大に」するには、利益を狙えるエントリーポイントをじっくり待つ必要がある。初心者が陥りがちなのが、通貨ペアを保有していないと落ち着かず、すぐに買いに走ってしまう行動だ。それでは、運任せのトレードになってしまう。じっくりと勝機を待つことが、稼ぐトレーダーになる秘けつだ。

FXを始めるときの注意点

FXを始めるには、まずFX会社で口座開設する必要がある。「どのFX会社でも同じなのでは?」と考えるのは危険だ。

まず、FX会社によって取り扱っている通貨ペアは異なる。「米ドル/日本円」「ユーロ/米ドル」といった人気の通貨ペアならどのFX会社でも取り扱いがあることがほとんどだが、マイナー通貨にもチャレンジしたいと考えている場合、通貨ペアの取り扱いが多いFX会社を選ぶようにしたい。

FXでは、売値と買値の差であるスプレッドが、実質的な取引コストとなる。通貨ペアごとのスプレッドは、FX会社によって異なる。そのため、自分がトレードしたい通貨ペアのスプレッドが狭いFX会社を選ぶといいだろう。

また、FX会社によっては、サーバーが重くなるといった理由からスキャルピングを禁止しているところもある。スキャルピングを禁止しているFX会社の口座でスキャルピングをした場合、口座が凍結されてしまうリスクがある。スキャルピングをしたいと考えているなら、スキャルピングを公認しているFX会社で口座開設する必要がある。

通貨ペアごとのスワップレートもFX会社によって異なる。中長期的に通貨ペアを保有し、スワップポイントをねらうなら、スワップレートにも注意してFX会社を選ぶようにしたい。また、スワップポイントの高い新興国の通貨は、取り扱いがないFX会社もある。南アフリカランド・トルコリラ・メキシコペソなど、高スワップポイントの通貨を取り扱っているかどうかもチェックしておきたい。

さらに、各FX会社はお得なキャッシュバックキャンペーン等を実施している。せっかくFXを始めるならキャンペーン情報もチェックしておこう。

FXは夢のある投資

FXは経験さえ積めば、少ない元手で大きく稼げる夢のある投資だ。本業で忙しいサラリーマンでも、家事や育児で忙しい主婦でも、コツコツとトレードを繰り返すことで、資産を大きく増やせる可能性がある。

FXで稼ぎたいなら、まずは少額からスタートし、実際に資金を動かしてトレードしながら勉強するのが効率的だろう。