本記事は、菅谷信雄氏の著書『あなたの経営力10倍アップの極意 大激変の時代を勝ち抜く最強の経営の羅針盤』(セルバ出版)の中から一部を抜粋・編集しています
従業員を大切にする経営
(1)最重要資源はヒト
社長は、いつも最重要資源はヒトだと認識することです。従業員に対してはいつも感謝の気持ちを忘れないことです。彼らがいるから会社の業務が回っているわけです。「給料を払っているのだから、給料分働け」という思いでいると、その気持ちが従業員に伝わります。そして、給料分だけしか働かなくなります。
絶えず、社長の気持ちを「ありがとう」という言葉で従業員に伝えることです。また、各従業員の性格を考慮しながら、対応することです。
従業員は、意識の持ち方次第で人材が人財になっていきます。そのために、従業員をコストと見ないで「資源」と見ることです。人財にするためには、後述するMVP経営に基づく人材育成が重要です。
大企業には、ただ会社にいるだけの「人在」、さらには問題を起こし会社の足を引っ張る「人罪」もいます。しかし、中小企業では「人在」や「人罪」を雇う余裕はありません。
(2)従業員の健康に配慮する
8つの罠の8番目に社長の健康の重要性を説きました。当然、従業員の健康も重要です。
大企業と異なり、中小企業は少人数で経営しています。したがって、1名でも病欠すると経営に大きな影響を与えます。そのために、従業員の健康に絶えず配慮することが大切です。
(3)有給休暇の消化
有給休暇はあっても、あまり消化しない中小企業が多いと思います。しかし、従業員を大切にする経営なら、有給休暇の完全消化を目指すよう社長がその雰囲気を創り出すことが大切です。そのためには、社内の協力体制が必要不可欠です。従業員の生産性を意識した意識改革が重要です。
業務時間中は集中して仕事をする習慣をつけることがポイントです。
(4)従業員の福利厚生
最近は中小企業でも福利厚生が必要な時代となってきました。しかし、従業員数が少ない中小企業では大企業並みの福利厚生はできません。
そこで、各社の実態に合った福利厚生を小規模でもよいので、従業員の要望を聞きながら採り入れていったらよいと思います。
一番ニーズがあるのは、住宅手当と思います。独身、既婚者、家族数に応じて家賃負担が異なるので、それに合わせた家賃補助をする方法もあります。
その他、結婚祝い、出産祝い等従業員の実情に合わせて、設ければいいでしょう。
(5)育休制度
最近は男性の育休も増えてきました。中小企業にとって男性の育休は経営に大きな影響を与えます。リモートワークが定着した現在、リモートワークを採用し、給与水準も加味しながらきめ細かい対応をしたらよいと思います。
そのための育休制度もつくるとよいと思います。
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