この記事は2023年11月30日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=sommart/stock.adobe.com)

2023年11月30日(木)の午前10時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日29日(水)は米クリーブランド連銀のメスター総裁が「金融政策の水準は良い位置にある」と述べて、追加利上げは不要との考えを示唆した。前日のウォラーFRB理事に続いて、タカ派と見られていた同総裁も引き締め過ぎを警戒する姿勢へと転換したと見られる。

そうした中、市場の関心はパウエルFRB議長の明日12月1日(金)の講演に向かいそうだ。これまで、利下げは念頭にないとしてきたパウエル氏が、来年前半の利下げ開始をほぼ織り込んだ市場の動きを追認するか注目したい。

その前に、本日11月30日(木)はFRBがインフレ指標として注目する米10月個人消費支出物価指数(PCEデフレーター)が発表される。市場は前月からの鈍化を見込んでおり、予想以上に鈍化するようなら利下げの思惑がさらに強まることも考えられる。

現在の為替相場の戦略やスタンス

足元の市場はいずれにしても、ドルロングと円ショートの手仕舞いが出やすい地合いであり、米ドル/円は昨日30日(木)のように多少の戻りがあっても上値を抑えられる可能性が高い。日足一目均衡表の雲下限が位置する147.60円台が上値抵抗になると見ている。

下値ポイントは昨日30日(木)安値の146.66円前後だが、一目均衡表で「三役逆転」の売りシグナルが点灯しているだけに、下値支持としての効力は強くなさそうだ。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。