この記事は2025年1月16日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2025年1月16日(木)の11時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。
現在の為替相場の傾向や相場観
昨日15日(水)は植田日銀総裁が「来週の会合で利上げを行うか議論する」と述べたことで円が買われた一方、CPIの伸びが食品とエネルギーを除いたコアベースで鈍化したことを受けドルが売られた。米ドル/円は昨年12月19日以来の155.94円前後まで下落する場面もあった。
日銀の1月利上げについては、金利スワップ(OIS)の織り込みが75%ほどに上昇。来週24日に政策金利が0.50%へ引き上げられる可能性が高まっている。一方、米国ではインフレ再加速の懸念が和らいだことで利下げ見送り観測が後退。金利先物の3月(次々回)利下げの織り込みは3割程度まで持ち直している。 このまま日米金利差の縮小観測が続けば、米ドル/円は心理的節目の155.00円を視野に入れた相場展開となる可能性もある。
現在の為替相場の戦略やスタンス
本日16日(木)のNY市場で発表される小売売上高はクリスマス商戦における旺盛な個人消費などを背景に堅調な伸びが見込まれている。
雇用統計と並び米国景気の動向を見る上で欠かせない経済指標だけに、米ドル/円の157円台回復につながることも十分に考えられる。
いずれにせよ、市場が日銀の利上げをかなりの割合で織り込んだ以上、ドルの動きが目先の米ドル/円のカギを握ることになるだろう。
▽米ドル/円 日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。