本記事は、菊地 温以氏の著書『最強のポートフォリオをつくる金投資入門』(日本実業出版社)の中から一部を抜粋・編集しています。
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金のかしこい売り方は?いつ、どう売る?
ここでは、金の「売り方」について、ご紹介します。
金の売却方法については目的に応じたさまざまな方法や考え方があり、自身の投資目的に合ったタイミングを考える必要があります。推奨するのは現物の金、または現物に紐づく金商品(投資信託など)を長期的に保有して、資産ポートフォリオの多角化・低リスク化を目指すことであり、短期的な相場の上昇・下落やリスクの大きい先物取引によって利益獲得を目指すことではありません。
したがって原則的には金の売却についてもあくまで現金が必要になったときに必要なぶんだけ売却する、または、自身のポートフォリオを見直す際に、必要な量だけ売却することを前提にすべきであると考えます。
一般論として売却時期を考えるにあたっては売却時の利益を最大化するため、金の価格が最も高騰しているタイミングで売却するのがよいといえるでしょう。
金の価格はさまざまな要素の影響を受けます。たとえば、インフレ、経済不安、地政学的緊張の高まり、世界的な低金利政策の動きなどは歴史的に見ると金の価格を上昇させる要因となっており、そのような状況で金の価格が高まっているようであれば売却のタイミングとしては適切かもしれません。
ただし、基本的に金の価格予測は相当に困難なものです。現在の価格が売却に最適なものかどうかを見極めるのは、相当難しいといわざるを得ないでしょう。
その点も踏まえると、基本的には相場を「読む」ことで適切な売却タイミングを見極めようとするのではなく、あくまでも売却を前提としない長期保有を目的とした投資を続け、売却のタイミングは「必要な現金化のため売却」か「ポートフォリオ見直しのための売却」に限定するのが、最適な投資スタイルであると考えています。
利益確定や損切りはどう考えればいい?
金投資において、「利益確定」や「損切り」も多くの投資家にとって重要なテーマです。しかし、推奨する長期的な資産保全を目的とした金投資の視点からは、これらの概念は少し異なるアプローチで考えるべきです。
「利益確定」とは、投資した資産が一定の利益を生んだ段階で売却し、利益を確定させる行為を指します。株式投資や不動産投資では、価格が上昇したタイミングで売却し、利益を確保することが一般的です。自身のポートフォリオにおいて経済的不安やインフレに対するヘッジ(保険)の役割を果たすために金を保有する場合、利益を確定させるために保有する金を売却することは必ずしも最適な選択とはいえません。
何らかの理由で金の保有割合を調整する必要がある場合や、ほかの投資機会を得るために資金が必要な場合には、利益確定を検討するのもいいでしょう。この場合でも、すべてを売却するのではなく、必要な分だけを売却することで、金の保有によるリスク分散効果を維持しつつ、利益を確保することが推奨されます。
「損切り」とは、投資した資産の価値が下落した場合に、それ以上の損失を防ぐために売却して損失を確定させる行為です。金投資においても、価格が下落した際に損切りを行うべきかどうかという問題が浮上します。
推奨する長期的な視点から見ると、金は経済的な安全資産としての役割を果たすため、短期的な価格下落に対して過度に反応して損切りを行うことは適切ではないと考えられます。埋蔵量に限りがある金の価格は長期的に見れば上昇傾向にある場合が多く、とくに不安定な経済状況下ではその価値が再び上昇する可能性が高いからです。
そのため、金の価格が一時的に下落したとしても、焦って売却するのではなく、当初の目的に立ち返り、長期的な視点での保有を続けることが推奨されます。仮に現金が必要な場合でも、最低限の金を売却することでリスクヘッジの効果を保ちながら、必要な資金を確保することが可能です。
利益確定や損切りを検討する際には、金だけでなく、ポートフォリオ全体のバランスを考慮することが重要です。金はほかの資産クラスと異なる動きをすることが多いため、全体のリスクを軽減する効果があります。したがって、金の割合を適切に維持することが、ポートフォリオ全体の安定性を保つ鍵となります。
たとえば、ほかの資産クラスが急激に減少している場合、金の割合が相対的に高くなることがあります。このような状況では、金の一部を売却してほかの資産に振り分けることも考えられますが、その際も、金の保有割合が自身の設定する理想的なポートフォリオに対して極端に減少しないよう注意が必要です。
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高校卒業後、中華料理人からエンジニアと異色のキャリアを積み、2000年に中央電力(現レジル)に入社。
後に取締役就任。2008年からは複数の企業を立ち上げ、M&Aを多く手掛ける。2019年にアプレをMBO後、特に金やプラチナの精錬、製造、再利用プロセスを高度化し、サステナビリティの視点からも金リサイクルの可能性拡大に尽力。
会社経営の傍ら投資家としても活動し、金を活用した独自のポートフォリオ戦略を確立している。
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