この記事は2025年5月7日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。

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2025年5月7日(水)の午前11時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。
現在の為替相場の傾向や相場観
日本がGWの連休中、アジア市場では台湾ドルが急騰したことが大きな話題となっている。ブルームバーグがこの台湾ドルの急騰を米中貿易交渉の継続を受けての動向だとしている。
台湾ドルは5日(月)に4.5%急騰し2年半ぶりの高水準を記録した。これは米中貿易交渉の継続を受けての動向だ。台湾の通貨は5日(月)朝、米ドルに対し29.672まで急騰し、2023年2月以来の最高水準に達した。これは6営業日連続の上昇で、上昇率は1988年以来最大となった。基準株価指数は一時1.7%下落した。
(出所:ブルームバーグ)
台湾の保険会社は米国債をヘッジせずに保有しているとの報道もあり、彼らの米国債売りにつながるのではないかとの観測が拡大している。視点を変えると、仮にマールアラーゴ的なものが台湾ドルにもたらされるのであれば、米ドル/円にも影響があるのではとの噂も。そうしたニュースが着実に米ドル/円の上値を重くしている。
現在の為替相場の戦略やスタンス
問題は米系短期筋の円ロングが依然として高水準であること。そのため、米ドル/円は下値を売らず丁寧に反発を待ってドル売りに徹するという展開だろうか。
米ドル/円の戻り売りスタンス継続で臨みたい。
▽米ドル/円 日足チャート

(画像=羊飼いのFXブログ)
*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。