この記事は2025年5月7日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=2D_Jungle/stock.adobe.com)

2025年5月7日(水)の午後12時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

米ドルの独歩安が続く。明日8日(木)日本時間未明はFOMC、夜にはBOEを控えるものの、関税による不確実性を背景に、こうした中銀イベントの注目度は低下傾向にある。

今週末にはベッセント財務長官と中国副首相との会談も行われる予定であり、米ドル相場は引き続き米中関税交渉の進展に左右されるだろう。

また、台湾ドルを震源としたアジア通貨高は為替市場のテーマとなりつつあり、とりわけ米ドル/円や米ドル/人民元でドル安が際立っている。

米中交渉で具体的な進展がない限り、短期的な反発はあるものの、中長期のドル安トレンドは今後も継続する公算が大きい。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米国は引き続き堅調なハードデータに加え、要である米債市場が健全に機能していることもあり、継続的に買い戻しが入っている。

ユーロやポンドに加え円についても、突っ込んで買っていく戦略は避けた方が無難だろう。ドルショートが蓄積してきている現状も然り、関税交渉の進展次第では、ドル相場の燃料はむしろ上方向に潤沢であることを念頭に置いておきたい。

大局としてはドル安を基本線に、関税ヘッドライン警戒で一定の利確を挟みつつ、米ドル/円はショートカバーを引き付けながら戻り売りから参入したい。

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。