この記事は2025年5月14日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Murrstock/stock.adobe.com)

2025年5月14日(水)の午前10時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

一昨日12日(月)は金融市場にとって重大な報道が流れ、マーケットが大きく動いている。

米中両政府は、互いに課した追加関税を115%引き下げることで合意したと発表。米国は本日14日(水)までに累計145%を30%に、中国は125%を10%にそれぞれ下げる。100%以上関税を引き下げるとは強烈。米中は引き下げた関税のうち一部を90日間停止し、2国間で協議を続ける。

ベッセント米財務長官は記者会見で「どちら側もデカップリング(分断)を望んでいないという点で一致した」と話し、両国が緊張緩和に向かっていると強調している。

この報道を受け、米国株は急騰。為替では米ドル/円が一気に148円台まで高騰し、ドルインデックスも急騰。

ただ米ドル/円を見ていると、ドルの底堅さが続いているとみえるが、昨日13日(火)のドルインデックスは反落している。

現在の為替相場の戦略やスタンス

<米ドルの騰落率>(出所:ブルームバーグ)

米ドルの騰落率
(画像=羊飼いのFXブログ)

添付図は先週9日(金)からの主要通貨に対する米ドルの騰落率。

急騰しているのが豪ドル。 米中緊張緩和の報道がなされてから最も恩恵を受けるのが豪ドルになるからだ。

よって戦略としては、豪ドル/米ドルの押し目買いで臨みたい。

▽豪ドル/米ドル 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。