この記事は2025年7月9日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Famuji/stock.adobe.com)

2025年7月9日(水)の午前11時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

25%の新関税と参院選リスクを背景に円売りが台頭している。新関税はリスクオフの円買いではなく、関税による本邦経済下押しや日銀利上げの遅れが意識され円売りの反応。

参院選でも与党過半数割れの蓋然性が高まっており、財政悪化懸念から円が売られる展開だ。

また投機筋の円買いもじわり減少傾向にあるも依然として歴史的高水準を維持しており、米ドル/円は目先148円の上値試しが見えてきている。

ドル売りとユーロ買いがともに燃料切れの様相を強めるなか、新たな関税交渉期限となった8月1日ないしジャクソンホール会議が予定される8月下旬頃までは円主導の展開が続くのではないか。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円は依然として142~148円の大きなレンジを抜けていないものの、上方向のブレイクアウトがあれば機敏に追従していきたい。

ただし、日米通商交渉での電撃合意リスクや参院選での与党奮闘シナリオが排除できない以上、盲目的に円を売る戦略は避けた方が無難だろう。

ユーロ/米ドルにも短期調整期待が台頭するなか、歴史的高水準で推移するユーロ/円の達成感を背景に円が買い戻される可能性も否定できない。

米ドル/円とユーロクロスは押し目買いから、しっかりと引き付けて参入していきたい。

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。