都市ガス小売完全自由化の課題点

今回、都市ガスの小売完全自由化が決まったことで、今後どのような課題があるかというと、ガス小売事業とガスを運ぶ導管を管理する会社との分離をどのようにするかという問題がある。ガスの場合、ガスタンク等から利用者への供給はガス管(導管)を通して行われる。このガス管を今は、ガス会社が独自に持っている。小売完全自由化が行われるようになった場合、このガス管の利用が中立的に行われなければ、小売完全自由化になっても、新規参入や価格の低下は見込めないからだ。

この点について、小委員会では、中立性確保の方式として、「会計分離」、「法定分離」、「所有権分離」という方式を示した上で、比較検討を行っている。会計分離は、法人格は1つだが、小売部門と導管管理部門の会計を分けるというものである。所有権分離は、資本関係も含め完全に分離するというものだ。法的分離はそれの中間にあたるもので、資本関係はもつことが許されるが、取締役等の資格や機関設計において法的制限を課すというものである 。同委員会では、法的分離の導入について方向性が示されているだけで、結論は示されていないので、今後、政府・与党によって、調整の上、決められることになる。


2016年以降、電力とガスの競争は激しさを増す

ガス小売完全自由化によって、今後どのようになるだろうか。電力小売自由化を控え、ガス会社等は、電力小売に参入すると見られている。そのことから、ガス小売完全自由化になれば、電力会社からの逆攻勢が考えられる。現に産経新聞 によると、関西電力が、家庭向けガス販売に本腰を入れる態勢を整備するため、都市ガス販売の部署を営業部門に新設する方向で検討しているとのことである。

2016年以降、電力会社とガス会社の競争は激しさを増していくことが予想され、それに伴い、電力料金やガス料金も大幅に下がる可能性がある。今まで選択の余地がなかった公共料金であるが、これからは、賢い選択が消費者に求められるようになる。一方、携帯電話料金や通信料金とのセット割のように複雑な料金体系となり、結果的に不利なガス料金になってしまわないよう、十分な注意が必要になる。

(ZUU online)

【関連記事】
「黒煙が上がった」16日会合その後、ギリシャへの支援延長を決定か?
来年導入のマイナンバー制度、7割が内容についてまだ「知らない」
日経新聞/日経MJ/四季報まで閲覧可?あの会員制データベースに自由にアクセスする方法
2015年3月末の“長く持つほど得をする”株主優待銘柄6選!
10万円以下でも買える?2015年の目玉LINE株を上場前に買う2つの方法