■パブリッククラウド専用線接続で狙う効率化促進

その中で一つのトレンドとなっているのが、パブリッククラウドへの専用線の接続だ。Amazon AWS やIBMの Softlayer にネットを通じて接続することもできるものの、安定的で安全な接続を求めて、専用線を通じた接続を導入する企業が増えている様子なのだ。

こうした動きの狙いは、社内システムや拠点間のデータのやり取り、その分析を行うにあたって、より柔軟なコンピュータリソース、もっと簡単に言えば処理能力を調達することにある。例えば、大企業ではERPと呼ばれる社内のさまざまなリソースを横断的に管理するシステムを導入することがあり、このコンピュータ処理にパブリッククラウドを活用する取り組みも出てきている。

ただ、社内の拠点間で通信をしたり、社内のデータを分析する際のパブリッククラウドへのアクセスをインターネットを通じて行うと、セキュリティ面での不安があるため、プライベートネットワークと呼ばれる閉じた通信網を活用することがある。

具体的には、NTT < 9432 > や KDDI < 9433 > といった通信会社が独自に敷設したりしている回線を通じて、あたかも私有されているかのような回線で、クラウドにアクセスをすることになる。不特定多数の人々が通信インフラを共有するインターネットという開放的なネットワークとは対照的だ。

こうしたクラウド活用の動きが今後、ますます広がれば、アマゾン、IBM、マイクロソフト、あるいはNTTデータなど、ビジネス分野でのクラウド活用を進める企業の事業展開にも、ポジティブに影響していく可能性がありそうだ。(上杉学)

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