韓国の非営利・非政府組織、世界平和フォーラムが2015年の「世界平和指数」を発表し、日本は143の国と地域中19位であることが分かった。韓国は前年よりランクを下げて51位となっている。

総合順位のトップ3はドイツ、アイスランド、カナダといった顔ぶれ。上位30カ国のほとんどをヨーロッパの国々が占めるが、日本はその中で平和指数84.9点と高い評価を受け、総合19位と健闘している。

興味深い点として評価指標のうちの一つの「国内政治」では北朝鮮74.2点、韓国79.5点とほとんど同水準の評価であった。

世界143カ国の最新の平和状況を、「国内政治」「軍事・外交」「社会・経済」の3つの視点から分析して100点満点で採点、3分野の平均点を「世界平和指数」として算出したレポートを毎年発表しており、今年で15回を数える。

一方143カ国全体の平均点は67.4点。3項目すべてにおいて、この調査が始まった2001年以降最悪の数字を示しており、世界平和の悪化が懸念される。

まずは「世界平和指数」の上位20カ国を見てみよう。

「世界平和指数」ランキング(上位20カ国)

1位 ドイツ
2位 アイスランド
3位 カナダ
4位 スウェーデン
5位 スイス
6位 オーストリア
7位 ニュージーランド
8位 アイルランド
9位 デンマーク
10位 スロベニア

11位 オランダ
12位 ポーランド
13位 フィンランド
14位 マルタ
15位 ルクセンブルク
16位 ハンガリー
17位 ノルウェー
18位 ベルギー
19位 日本
20位 スロバキア

レポートから日本、中国、韓国の状況をピックアップしてみよう。

日本の平和度は世界19位の高評価

「世界平和指数」84.9
「国内政治」88.1
「軍事・外交」82.9
「社会・経済」83.8

日本の順位は昨年と変わらず世界19位。アジア諸国の中で上位30カ国にランクされたのは日本と台湾(30位)のみ。すべての項目で80点以上をマークした。

ただ、近隣諸国との関係悪化傾向を受け、「軍事・外交」部門の評価が82.9点とやや低めだ。震災後の福島における放射能漏れへの政府の対応のまずさが響いて2012年に一時下落した「国内政治」評価はその後持ち直している。

韓国は昨年の47位から51位へやや下落

「世界平和指数」72.9
「国内政治」79.5
「軍事・外交」56.1
「社会・経済」83.3

韓国は2014年レポートの51位からやや下げて47位にランクイン。2012年の大統領選を平和裏に終えたものの、その後の政党間及び政党内部での対立問題が露見したことで「国内政治」分野の評価を下げた。

また「軍事・外交」面では、北朝鮮との緊張が消えないことや、日本との外交関係の悪化が評価下落につながった。

大国中国は振るわず世界103位

「世界平和指数」61.0
「国内政治」59.6
「軍事・外交」60.2
「社会・経済」63.2

103位と低い順位の中国。調査が始まった2001年から数年間はなんとか100位以内をキープしていたが、2007年以降は3桁のランキングに甘んじている。

近年の目覚ましい発展ぶりにもかかわらず、「社会・経済」では著しい貧富の差が、「国内政治」では人権意識の低さや民族間の対立が響いた。「軍事・外交」面では近隣国との領土権問題が評価を下げた。(ZUU online 編集部)

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