(写真=Thinkstock/Getty Images)
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世界最大の国営石油会社、アラムコといえども急激な原油価格の落下には太刀打ちできず、一部の株を公開することで財政の立て直しと経営の透明化を図るなど、サウジアラビア政府は苦肉の策を投じて何とか事態を好転させようと奔走中だ。

サウジアラビア政府行政機関のディレクター、バッサム・アブドーラ・アルバッサム氏は、1970年にはGDPの88%を占めていた原油収益が、2015年には91%まで拡大している現状を懸念し、こうした原油のみに依存する傾向が原油価格が好調だった時期に始まったと指摘している。

「原油頭打ちの迷える国」から「多様性あふれるエネルギー大国」へ

サウジアラビアの経済崩壊は、国家を単一エネルギーに任せきることの致命的なリスクを世界中に広く認識させると同時に、かたくなに原油のみで帝国を築きあげたサウジアラビアの目を、外部の可能性に向けさせるキッカケとなった。

新たな収入源としてソーラーパネルに目をつけたサウジアラビア政府が、集合設備を建設しているほか、砂漠という地理的特性を活用して太陽光発電事業も検討していることなどを理由に、「改革は原油市場という枠組みを超えて始まっている」と、英経済コンサルタント、センター・フォー・エコノミックス&ビジネスリサーチのニーナ・スケロ氏はコメント。

サウジアラビアが「原油で頭打ちした迷える国」から「多様性あふれるエネルギー大国」に変ぼうをとげるとスケロ氏は確信している。

しかしそうした前向きでオープンな姿勢を見せる一方で、6月に予定されているに上場に関しては最低50億ドル(約5815億円)の資本がある企業のみに公開する規制を設けるなど、いまだ必要以上に厳格で閉ざされた一面も守りぬいている。極端な二面性(多様性と単一性)を今後どのように消化していくかが、サウジアラビアの勝敗を決めることになるかも知れない。(ZUU online 編集部)

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