部下のマネジメント
(写真=PIXTA)

目次

  1. デキる上司の極意
  2. 会社に社是社訓がある理由
  3. 社是社訓が示していること
  4. 会社の理念を浸透させるには
  5. 部下を動かすには「未来への期待感」が必要

デキる上司の極意

リーダーが持つ悩みの多くは、「部下の乗せ方がわからない」というものである。要は、自分と部下の間にある熱意の差だ。

部下が上司の話に乗ってこない理由は簡単で、「ビジョンを示せていない」からである。ビジョンを示していないのだから、部下が「やりたい」と思わないのはある意味当然である。

リーダーの仕事で一番大切なのは、明るい未来を示すことであり、これに馳せ参じたいと思った人に対してだけリーダーシップを発揮できる。では、具体的にどのようにすればいいのだろうか。

デキる上司になるための極意をお教えしよう。

会社に社是社訓がある理由

いったい部下を乗せるためのビジョンとは何だろうか。一番手っ取り早くイメージできるのは、会社にある社是社訓である。

もしかすると、「社是社訓」と聞いて「えっ、あれがビジョン?」と思われた人もいるかもしれない。毎朝、社是社訓を唱和している人も多いだろうが、あれを何のためにしているのか、わかっていない人もいるのではないだろうか。

社是社訓がある理由はただひとつ。社員教育のためである。

社是社訓をつくるのは、大部分が創業者である。創業者とは、何もないところから会社を興した人のこと。一般にほとんどの会社は創業してから5年以内に消えていくという状況の中で、創業者の苦労は並大抵ではない。生き残れる会社はわずかしかなく、それができた理由が社是社訓の中に込められているのである。

社是社訓には、世間の荒波を乗り越え、会社を存続させていくための、創業者からのメッセージが詰まっているのだ。ところが、多くの場合、長い月日のうちにそれが形骸化して意味のないものになってしまう。

社是社訓が示していること