将来の金利上昇局面に備えることが重要

では、3つのタイプのうちどれを選ぶのが、総返済額が一番少なくて済むのだろうか?

全期間固定型においては総返済額の計算ができるが、一部期間固定型や変動型では、今後の金利がわからない限り計算は不可能だ。将来の金利を確実に予想できることではないため、全期間終了してみての結果としてしかわからない。であれば、どれが得か損かではなく、どれを選んだら長期間に渡っての返済が可能かで選択することが重要だ。

金利の変動リスクは固定型では金融機関が持ち、変動型では借りた人が持つ。変動型を選んだ場合、金利下降局面で悩むことはない。問題は、金利上昇局面において、どれだけ返済額の上昇に耐えることができるかどうかである。

固定金利が低下している今、おすすめは「10年固定型」

金利上昇リスクを考える必要がない固定型は、返済計画においては安心だが、変動型に比べて基準金利はかなり高いのが一般的だ。しかし、マイナス金利が実行された現在では、差はずいぶん小さくなった。そればかりか10年固定型では、変動型金利よりも低くなっている金融機関もある。

このような状況の中であれば、10年固定型を選ぶのが無難だろう。ただし、一部期間固定型または変動型を選択するときは、全期間固定型との返済差額を貯蓄しておき、将来の金利上昇リスクに対応できる体力をつけておくことをぜひお勧めする。

本当に今が買い時か? 自分にとってのタイミングをよく考える

住宅ローンは超長期の借金である。しかも返済不能となれば、最悪の場合、住む家の変更を余儀なくされ、生活の基盤は大きく変わってしまう。金利水準だけでいうと今が買い時だといえるかもしれないが、今後のライフプランと置かれる環境を考え、将来の貯蓄の動きがわかるキャッシュフロー分析を行い、本当に今が自分にとっての買い時かを慎重に判断する必要があるだろう。

住宅ローンを借り入れるとき金利を選択する上では、優遇を受けることができる場合、店頭で示されている基準金利ではなく、優遇分を引いたあとの適用金利で比較検討することを勧める。また、返済期間途中での金利選択時においての優遇幅は、借入時よりも小さくなってしまうということも忘れずに、賢く金利の選択をしてほしい。

小野みゆき 中高年女性のお金のホームドクター
社会保険労務士・CFP・1級DCプランナー
企業で労務、健康・厚生年金保険手続き業務を経験した後、司法書士事務所で不動産・法人・相続登記業務を経験。生命保険・損害保険の代理店と保険会社を経て2014年にレディゴ社会保険労務士・FP事務所を開業。セミナー講師、執筆などを中心に活躍中。 FP Cafe 登録FP

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