※2017年12月配信記事を再編集したものです。
「夢の国」が株価高値更新で投資家にも夢を
2017年11月にオリエンタルランド <4661> の株価が1万円の大台を突破し、その後も株価は堅調に推移している。TDR(東京ディズニーランド)を経営する同社は、ディズニーリゾートのパスポートを株主優待でもらえることもあり、個人投資家の人気の高い株でもある。株価上昇で「ディズニーランド長者」もたくさん生まれていることだろう。
夢の国が投資家たちにも夢を見させてくれる背景を探ってみよう。
大幅拡張の報に株価は連日の「最高値更新」
オリエンタルランド株が初めて1万円(※分割株価調整後)を超えたのは2017年11月30日のことだった。一部メディアで「TDRが3000億円超の設備投資でエリアを3割拡張する」と報じたことが引き金となった。TDLの前に広がる巨大な駐車場をテーマパークとして拡大する計画で、「アナと雪の女王」のテーマアトラクションも視野に入れているという。
オリエンタルランド株は同日の取引時間中に一時1万円乗せとなり、その後も連日、過去最高値を更新した。同社は「一部報道において、東京ディズニーリゾートの拡張等に関する記事が掲載されましたが、当社として発表したものではありません」と否定も肯定もしなかったが、それでも株価上昇。否定しなかったことで、さらに期待が高まったようだ。その後、同社は2018年6月、ディズニーシーを拡張し「アナと雪の女王」など新しいエリアを3つオープンする計画を明らかにした。
ちなみに、TDRは2023年度に3000万人の入園数を定着させる中期経営計画を立案していたが、その計画を2020年度に前倒しするなどよりアグレッシブな姿勢を示している。たとえば、2020年春のオープンを目指し、約320億円を投入した『美女と野獣エリア』をファンタジーランドに、同じく約170億円かけた『ライブエンターテイメントシアター』をトゥモローランドのそばの新エリアに、約60億円かけた『ベイマックス』のライドアトラクションをトゥモローランドに建設する計画を打ち出している。そして、ディズニーシーの新たな3エリアがオープンするのは、2022年の予定。こうした同社の積極的な姿勢が、株価を押し上げる要因の一つになっているのだろう。