(本記事は、教養総研 (著)『すぐに真似できる 天才たちの習慣100』KADOKAWAの中から一部を抜粋・編集しています)
多言語を学ぶため、外国人が多くいる場所に通う
ジャック・マー (Jack Ma)
(1964〜)中国の起業家。アリババ(阿里巴巴集団)の創業者・会長。中国本土の起業家として、はじめてアメリカの経済誌『フォーブス』に名前が掲載された人物となった。アリババはインターネット関連会社で、本社は浙江(せっこう)省杭州(こうしゅう)市にある。2005年、電子マネーサービス「支付宝(アリペイ)」を導入したことにより人気を博し、同社は中国最大のインターネット通販業者に成長した。なお、ジャック・マーはソフトバンクグループの取締役でもあるが、アリババ創業直後に孫正義が2000万ドルを投資したことによる。
この天才の名言
「未来予測の最適な方法は、その未来を自分でつくってしまうことだ。」
ジャックが英語を学ぶために足繁く通った場所とは?
2014年9月、自身が創業した「アリババ」がアメリカのニューヨーク証券取引所に上場し、中国一の富豪となったジャック・マー(本名は馬雲)。現在、中国国内はモバイル決済の流れが加速していますが、そのきっかけをつくったのがアリババの電子マネーサービス「支アリペイ付宝」ともいわれています。2017年には、孫正義に次いで、IT企業経営者としては2番目にアメリカ(次期)大統領ドナルド・トランプと会談するなど、世界でもっとも有名な人物の1人がジャック・マーといえるでしょう。
ジャック・マーはネイティブのように流りゅう暢ちょうな英語を話しますが、彼は中国にいながら英語をマスターしています。
では、どのようにして学んだのかというと、ホテルに来る外国人観光客に対して無料の旅行ガイドを買って出ることで英語を学んだと自身で語っています。
彼が英語に興味を持ったのは12歳頃のことですが、当時は英語を学ぶための教材がなく、教えてくれるところもごくごくわずかでした。そこで彼は、朝早く自転車でシャングリ・ラ・ホテルに足繁く通い、外国人観光客をつかまえて観光ガイドをしていたのです。
ジャックはこの観光ガイドを9年間続けたそうで、彼の流暢な英語はこの時の努力の賜たま物ものということができます。
1988年、杭州師範学院を卒業した彼は杭州電子工業学院の教師となり、英語と国際貿易の授業を担当。同時に西湖湖畔に「英語同好会」を設立し、翻訳界で名を上げることになりました。
- プラスα ジャック・マーが語る「1日24時間の使い方」
- ジャック・マーは若者に向けて講演した時、1日24時間の使い方を具体的に説明しています。彼によると、24時間を8時間ずつ3つ(「路を歩く」「ベッドで寝る」「仕事」)に分けて使うといいます(「路を歩く」とは、寝ることと仕事以外のすべてを言い換えたもの)。「その仕事をやってて楽しくない、やってることが気分わりーな、と思ってんなら、仕事を変えろ」と、彼は聴衆である若者に対して叱咤激励しています。